プロローグ(改定)
まとめる事が苦手だ。説明だと思ったら余計に。
最後の説明を変えました
青く澄んだ空をした晴れの日に1人の少女が歩いていた。少女は髪をよく伸ばしており顔が半分も見えることは無かった。
少女の足取りは重く誰にも見つからないようになのか石の様に気配を無くしながら学園と呼ばれる建物から帰ろうとしていた。しかしそんな彼女を阻むように1人の少女が立ちはだかる。そのせいで彼女の努力は水の泡となりアイドルのように注目を集めた。けれどそれは憧れや好意と言った物でなく完全なる悪意の目線が彼女を貫いていた。
そんなことでたじろぐ彼女をよそに悪意の中心とも言える原因の少女は嘲笑うかのように口を開いた。
「あらァ〜鳥羽家のお嬢様じゃない。そんな気配を消してどえしましたの?まるで石ころみたいでしたわよ?」
「あらヤダ美音様それでは石ころがお可愛そうですわぁ」
その言葉に周りのものは同意してあるいは嘲笑した。悪意に満ちるこの場に彼女の味方は一切居らず戦場に1人孤立したようなものである。
悪意に晒される少女は反論することなく俯いている。反論する勇気はこの場の悪意に押しつぶされたかのように微塵も起きることは無かった。
このような状況を聞けば小学生のイジメの現場かとも思えるだろう。しかしこれは紛れもない高校生が起こした物だ。しかもこの場の状況におかしいと思えるものは今この場に居ない。
「ごめんなさい。私急いでいるから…」
「あんた何言ってんのよ。あんたみたいな落ちこぼれに用事なんてあるわけなじゃん」
先程の少女の取り巻きと思われる少女がそう言って馬鹿にする。けれど用事があることは事実であったが誰にも証明出来ることではない。
「あんたみたいな人がエリカ様に話しかけられてるんだから光栄に思いなさいよ!」
「まぁまぁ落ち着いてください」
自信が原因である筈なのにそれを意に返さずに場を収めた。
「ご用事がおありでしたのね。ごめんなさいね。邪魔をして悪かったわね」
そう言ってエリカと呼ばれたは道を開けた。すんなり通してもらったことに違和感を憶えながらも開けてもらった道を通った。しかし彼女の横を通った瞬間に彼女は何かに躓いて転けた。それを嘲笑うかのようにえりかは笑みを浮かべる。
「あらァ〜何も無いとこで躓いてどうしたの?大丈夫?」
明らかにエリカが足を引っ掛けたというのに白々しく言う姿は本当に悪女そのものである。しかし急いで居た彼女は何も言うことなく立ち上がり走ってその場を去った。
「エリカ様優しいぃー」
「そ、そう?」
褒められているのに何故か嬉しくなさそうなエリカ。それに気づいたものは居らず取り巻きたちはエリカに話しかけていく。そんな中でエリカは少女が去った方に目を向けていた。
1000年前のあの日、世界中で大地震が起こったあの運命の日を境に人と魔、幻想は入り交じった。新たな時代の幕開けである。
魔を例えるなら魔物や妖怪あるいは悪魔。
幻想を例えるなら龍や一角獣あるいは不死鳥。
魔と幻想の違いはそのあり方と強さにある。魔は他種族を襲い当時の人類の兵器で倒せるものから倒せないものと強さがバラバラだ。しかし幻想は違う。幻想はただ自身の縄張りを守り、そこに住むものすらも守る。強さはまず人類の兵器では傷1つ付けられない。しかし時に他種族を助けることもある。
大地震の後に現れた魔は都市で を襲い多くの人々を殺して行った。逆に幻想は自然に現れた小さな集落を守った。
弱い魔に勝てても強い魔には敵わない。そんな人間を見かねたのか幻想は人々に2種類の力を与えた。1つは黒紫の魔力と言われる力、もう1つは白い霊力と呼ばれる力だ。その力は人間の兵器で傷つかなかった魔に人間が傷をつけられるようになるほど強力な力だった。
人類はこの時ようやく魔という怪物たちと同じ土俵へと上がることが出来ることになった。
この後約20年程戦いは続き人と幻想は手を組み、魔を追いやった。人類はこの戦いで勝利すると共に新たな力とエネルギーを手に入れた。しかしその一方で多大な犠牲を払い人類の総人口90億人まで居たのが終戦後には10億人程にまで人口が減った事実はその悲惨さがわかるだろう。大地震の後で追い打ちをかけるように始まった時代の犠牲者だ。
またこの戦いにより科学技術を衰退させる原因となるが失った科学技術を魔道で補い進歩させて行った。それを現代では魔道技術と言われており、ガスを使って出していた火を魔力や霊力で補うなど科学よりもクリーンなエネルギーを手に入れたのだ。しかも消費した魔力や霊力はその後空気中に溶け込み自然界で浄化されまた新たなエネルギーとして再生するのだ。これにより人類は永久的なエネルギーを手に入れることになる。
人々は歴史の転換期となったこの戦いを幻魔大戦と呼び、この時起きた技術の変化と進歩を技術革命と後の世では呼ぶようになった。
質問があれば遠慮なく〜