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異世界旅行2-6 木枯らし吹けば、焚火が燃ゆる 65

 髪を洗い終えたところでフィーアさんの隣へ着水。彼女の目の前には大好きな姉のソフィアさんとキキちゃんがいた。


「すみれも温泉卵、食べるんだろ?」

「いただきますっ! 日輪館の露天風呂の醍醐味です!」

「キキがお酌するね。はい」


 と言いながら手に持つのは徳利ではない。醤油の小瓶だ。温泉卵に醤油をお酌してくれるみたい。ちょこっと注いで真っ白ぷるぷるな温泉卵に美しく輝くお醤油が注がれた。

 私、フィーアさん、ソフィアさんに醤油をたらーりしてくれる。


「ありがとう、キキちゃん。これで温泉卵が百倍おいしくなったよ♪」

「えへへ~♪ どういたしまして」

「次はキキちゃんの温泉卵にお醤油を垂らしてあげるね」

「ありがとう!」


 お醤油を受け取ってキキちゃんの温泉卵にお醤油をちょこん。

 みんなと一緒にちゅるんと食べる。

 初めての温泉卵にソフィアさんの頬が緩んだ。


「ん~♪ 卵の旨味と醤油のコクがよく合う。ぷるんとした食感もたまらない。熱燗でキュッと一杯なんて、本当に最高だね♪」


 キキちゃんはソフィアさんに喜んでもらえて大満足な様子。


「それはよかった。キキも早く大人になりたいなあー。そうしたら、みんなと一緒にお酒が飲めるのになあー」


 大人に憧れる年頃のキキちゃんに、フィーアさんは頭をなでて笑顔をむけた。


「はっはっは! そんなに急ぐことなんてないよ。それにお酒じゃなくたっていいじゃないか。キキちゃんが飲んでるそれは?」

「これはコーヒー牛乳です。甘くてとってもおいしいです」

「お酒よりずっといいものを飲んでるじゃないか。あたしもあとで飲みたいんだけど、それって番頭に頼んだら用意してもらえるのかな?」

「紫さんに頼めば大丈夫です。お風呂上がりにみんなで飲みましょう♪」

「賛成!」


 お風呂上りの楽しみが増えてしまった。

 それにしても、温泉卵とコーヒー牛乳とはこれいかに……。

 気になるけど、聞いちゃいけない気がするので聞かないことにしよう。

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