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異世界旅行2-6 木枯らし吹けば、焚火が燃ゆる 44

以下、主観【小鳥遊すみれ】

 今日もいろいろあったな。

 暁さんから免許皆伝してもらって自信がついた。ペーシェさんと一緒に戦って、なんやかんやあってイラさんとお付き合いできるらしい。なにと戦うのかは分からない。どういう経緯なのかも分からない。だから分からないなりに頑張るしかない!

 今私にできる頑張りはシチューを作ること。今朝の朝食に私が作ったシチューが食べられると楽しみにしてくれていたセチアさんとリィリィちゃんのために作る。チーズ入りのバクラヴァをシチューにディップして食べたいローズマリーたちのために。私はおいしいシチューを作るっ!


 フレナグランの厨房を借りて昨日と同じドラゴンシチューをくーるくる。隠し味にワインをくわえて出来上がり。ボラの醤油漬けも完璧。丼好きの華恋さんに喜んでもらえるはず。

 レーレィさんリスペクトのキノコのマリネ。スモークサーモンとトリュフを使ったクリームパスタ。じゃがいもを茹でて荒く潰して丸めて揚げた味噌ポテト。

 今日も今日とて素敵なディナーの予感がします♪


 晩御飯の準備が整った頃に我が友人たちが戻ってきた。

 アルマちゃんたちにペーシェさん。ヘラさんやシェリーさん。クロさんとレオさんはずっと一緒で羨ましくなる。敬愛する暁さんも現れた。彼女を見つけた私は暁さんに駆け寄って声をかける。


「おかえりなさい、暁さん。みなさんと一緒にいてどうでしたか?」


 聞くと、ポーラちゃんをぎゅっとハグする暁さんは満面の笑みで答えた。


「そりゃあもう最高だったぞ。ポーラは全く物怖じしなくてな、ずっと抱きしめていたいくらいにもふもふなんだ。なでてやると気持ちよさそうに鳴くもんだから、かわいくってかわいくって♪」


 聞きたい内容と違ったが、暁さんが幸せならそれでよし!


「それはとってもよかったですね。シェリーさんもおかえりなさい。国王様にお会いしたということですが、いかがでしたか? とっても気さくで温かくて素敵なお方でしたよね?」

「ん、ああ……王様にもポーラを気に入ってもらえたよ。それに、異世界間交流をとても前向きに考えていてくれてな、技術交流を主に人々の意見交流も盛んにしていこうという話しになった。こうなると、料理上手なすみれにはまた参加してもらうことになるかもしれない。その時になったらぜひとも頼みたい」

「もちろんですっ! 今度は春のエルドラドに行ってみたいですね!」

「春の実りを根こそぎ刈り取ってしまいそうだ……」

「それはもう! 山菜の成る木やスポットは確認済みです。春に旬の魚もいっぱいいるはずです。エルドラドには竹藪がないのでタケノコがないのが少し寂しいところですが! ふんすふんす!」

「さすが、すみれ。頼もしい限りだ」


 頼られているっ!

 しかも大好きな料理でっ!

 これはやる気がもりもり湧いてきますっ!

 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!

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