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異世界旅行2-6 木枯らし吹けば、焚火が燃ゆる 43

 初々しい華恋とディザさんを赤面させてやりたい。さて、なんて言ってあたふたさせてやろうか。腹黒い性格のわたしが顔を出すことを察したのか、先んじてアルマが華恋に爆撃を仕掛ける。


「ところで、華恋さんとディザさんはどこまでいってるんですか?」

「「ふわあッ!?」」


 ないすううううううううううううううううううううううっ!

 華恋もディザさんも赤面大噴火!

 お互いを見合って赤面して顔をそむけて照れるところとかあああああはっははははははあああああああああああああああああああああああああふふふふふふふふふふふっふふふっふふふっふふっふうううううううううううううううううっ!

 ちょおおおおおおおおおもしれええええええええええッ!


「おい、ローザ。顔になに考えてんのか書いてんぞ」

「ペーシェこそ、今何考えてんのか当ててやろうか」


 腹黒仲間は二人して同じことを考えた。

 はあーごちそうさまですわー♪

 いやあー異世界は本当に楽しいなあー♪

 ペーシェに頼んで異世界渡航させてもらった甲斐があったわあー♪

 ほっこりうふふしてる間にも華恋とディザさんの間に恋色の沈黙が横たわる。さぁてそろそろ話しを切ってフレナグランに戻るとしますか。今夜のディナーはなにかなあー♪


「華恋さんとディザさんはちゅーしたりデートしたりしたんですか?」

「「ふぁッ!?」」


 アルマがさらに畳みかけてきた!

 屈託のない素っ頓狂な顔で!

 恋愛経験も、恋愛感覚も、悪気もなく続ける。


「華恋さんとディザさんはいつ結婚するんですか?」

「「はいぃッ!?」」


 アルマの表情は屈託のない少女そのもの。華恋の幸せな姿を想像して期待の眼差し光線を放つ。悪意がないだけ質が悪い。

 でも華恋が結婚するならご祝儀を渡してあげる所存。

 華恋はなんて答えを返すかな?


「ちょっ、アルマ、急になに言ってんの!?」

「いやあー、仲睦まじいなあと思いまして。アルマは恋愛に興味ないですけど、尊敬する人が幸せになる姿というのは、見ていてほっこりするものです」

「気持ちは嬉しいけど、まぁ、その、お付き合いは、してる、けど……」

「「「「「ほほうっ!」」」」」


 全員、脊髄反射的に感嘆の声色が漏れてしまう。

 華恋はもうこれ以上言及しないでくれと、赤面をして両手をあたふたさせた。ディザさんはなんて返答すればいいか分からず黙りこくる。

 きゃいきゃいする野次馬連中だって彼らを困らせることが目的ではない。恥じらわせることが目的であって困らせることが目的ではない。ので、にやにやするだけに留めて詳しい話しはあとできっちり全部吐いてもらいましょう。


「ふふふのふ♪ 今日の晩酌は一段とおいしくなりそう♪」

「超嫌な予感がするんだけど」

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