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異世界旅行2-6 木枯らし吹けば、焚火が燃ゆる 28

 ハティは呆れ、メアリも呆れ、ラムさんも呆れる。シルヴァとすみれは子供たちに申し訳ないと思いながらも、知的好奇心のままに作業を続けた。

 昼寝のあとにスイーツを用意して、夢のような時間を楽しんでもらおうと思ったのに、焼きあがったスイーツがチーズまみれだと知ったらなんて顔をするだろう。お菓子作りを勉強したいと言って昼寝を我慢したママラくんが、既に超嫌そうな表情でエリストリアを睨む。

 なんとかできないものか。

 なんとかできたら苦労してないか。

 でも子供たちのためになんとかしてあげたい。

 考えろ。どうにかしてチーズを回避する方法はないものか。

 こんな時こそヘラさんに相談だっ!


「無茶振りー……」

「ですよねー……」


 次に最年長のインヴィディアさんに意見を聞こう。


「インヴィディアさん、実は……」


 エリストリアがチーズ好きすぎて、食卓にチーズを出しすぎて、子供たちがチーズに嫌気がさしてることを伝える。

 だからできればチーズを使った料理もスイーツも子供たちの前に出したくない。

 そう言うと、インヴィディアさんが閃いたという顔をして両の手を合わせて頬に添えた。


「それなら、私が持ってるコーヒー豆と交換しましょう♪ 私、バクラヴァもチーズも大好きだから、コーヒーと交換して数を減らしてしまいましょう」


 インヴィディアさんの提案が聞こえたクラリスが、インヴィディアさんを体で押しのけるようにして話しに割って入る。


「子供たちが多いのでハーブティーと交換しましょう! 乾燥ハーブをたくさん持参したので、みんなでハーブティーを楽しみましょう。子供たちにはコーヒーまだ早いです!」

「そんなにかたくなにコーヒーを否定しなくても……」

「否定してるわけではありません。子供たちにはまだ早いというだけです。苦いですから」

「そ、そう? それじゃ、ハーブティーでティータイムをしましょうか」


 インヴィディアさんは諦め、クラリスは満足げに微笑み、大人の飲み物と聞いて耳をぴこぴこさせる獣人のママラくんがコーヒーに関心を寄せる。

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