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異世界旅行2-5 旬には少し早すぎて、だから今から待ち遠しくて 66

「いや、ちがくて。寒ボラを醤油漬けにして海鮮丼にしてほしいと思って来ただけなの」

「せっかくなので自分で捌いてみます?」

「いや、いい。お金を払ってでもプロにやってもらうから」

「そ、そこまでかたくなにならなくても……」


 残念です。料理女子を増やしたい私としては華恋さんにも料理の楽しさを知ってほしい。

 とかく、華恋さんのオーダーはアイシャさんが担当するということで、私はガレットを焼こうと思います。

 お野菜とキノコたっぷりのガレット。半熟卵、クルトン、スモークサーモン。そして今日はボラがある。ボラを炙って炙りボラ。なんて贅沢な使い方なんだ。これなら絶対に気に入ってもらえるはず。

 ふふふのふ。そうと決まれば調理開始。


「すみれ、よかったら私も手伝わせてもらっていいかな。アルマちゃんがすごく頑張ってて、なにかしてあげたくって。ドラゴンの乗り方も教えてもらったし、恩返しがしたくて」

「ベレッタさん! もちろんです。一緒にいろんなガレットを作りましょう!」

「え、なになに? 私たちのことをほっぽらかしてなに楽しそうなことやってんのー?」

「そうよ。料理するなら呼んでもらわなくっちゃ♪」

「ラムさん、レーレィさん、ぜひとも一緒に作りましょう♪」


 楽しい仲間が寄り添って、一緒に大好きな料理を作る。

 とっても素敵な時間だな。こんな時間がずっと続けばいいのにな♪

 料理が出来上がったので、まずは暁さんに食べてもらいましょう。


「お待たせしました。暁さんご所望のボラの洗いです。こちらはラムさんお手製のポワレ。レーレィさんとベレッタさんにはガレットを作ってもらいました。今回は先日のとは少し趣向を変えてフリット・ガレットにしましたっ!」

「おぉーっ! 刺身がいっぱいだ。ありがとうっ! ボラは焼きも旨いんだが、あたしはもっぱら刺身が好きなんだ。もちろん洗いも大好きだ。ポワレっていう料理は初めて見るが、本当にいい香りがするな。ラムさん、これはグレンツェンの伝統料理なんですか?」

「伝統ってわけじゃないけど、魚や肉に好んで使われる手法だよ。外はパリッ、中はふわってなるの。アツアツのうちに召し上がれ♪」

「ではさっそく、いただきます♪ ぱくり。もぐもぐ。うまいっ! 寒ボラの旨味と甘味と、出汁の味がよくマッチしてて旨い。香草や付け合わせのソースで味を変えられるんですね。よかったら調理法をアイシャに教えてあげてもらっていいですか?」

「それならもうマスターしたよ。基礎がしっかりしてるからすぐに覚えちゃうね。アイシャもうちのグリレに欲しい」

「留学先という意味で引き受けていただけるならぜひ」

「うふふふ~♪」

「ん~ふふふ~~♪」


 アイシャさんは異世界の料理に興味津々だった。留学するならぜひ、我が家へのホームステイを!

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