異世界旅行2-5 旬には少し早すぎて、だから今から待ち遠しくて 27
以下、主観【レオ・ダンケッテ】
魔剣。
大量の魔鉱石を用い、熟練の鍛冶職人の手によって鍛え上げられた武器の総称。
異世界であるメリアローザからもたらされた神代の業物。魔剣に付与された魔力は術者と同様のものになり、魔剣に乗せた魔法の威力を限界まで上げる。戦闘を生業とする者にとって、これ以上ないアイテムだ。
今日は新しい魔剣のお披露目会、くわえて威力の調査のためにダンジョンへやってきた。
名うての冒険者とともにモンスターを討伐する。先日に倒したカトブレパスよりは弱いらしい。聞く限りでは、そうとは思えないが……。
エントランスで打合せが始まる。
面子は俺こと、レオ・ダンケッテ。シェリー騎士団長。サンジェルマン副騎士団長。
冒険者は獅子の獣人、ゴードン・アンバコリー。
猫耳フードの悩殺セーターを着るヘレナ・ヴァイツェン。
棍棒の魔剣を自在に扱う伊織辺虎丞。
強面の剣豪。鬼人のノイマン・ヴァラワール。
そして我が絶世の嫁。アンチクロス・ギルティブラッド。
今日、俺たちはこれから薔薇の塔・12階層【グッドラック】に赴くにあたり、出現する主要モンスターとの戦闘の記録を確認している。
マジックアイテムのログボードには冒険者の戦闘の記憶が収納されており、魔力を流すことで過去の記録を脳裏に再現することができる。
読み終わって、最初の感想がこぼれた。
「シーサーペント…………物理防御高めなうえ、水系魔法まで吐き出す超デカい蛇。これ、サイズ感的にドラゴンよりデカくね?」
俺の口から零れた疑問を虎丞が拾う。
「個体差があるからなんとも言えんが、ドラゴンよりは耐久力は低い。魔法防御が薄いから魔法攻撃で倒すのがセオリーだ。今日は魔剣の性能テストってことだから、魔法で倒すわけじゃないだろうが」
虎丞の言葉にサンジェルマンさんの血が騒ぐ。
「いやぁー、全身全霊の一撃を放つなんていつぶりかなー。腕が鳴るなー♪」
「大丈夫だとは思いますが、今回は魔剣の性能テストであって、必ずしもモンスター討伐が必要というわけではないんですからね」
「分かってる分かってる。でもやっぱり実戦が一番だよねー♪」
「はぁ…………」




