表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
862/1084

異世界旅行2-5 旬には少し早すぎて、だから今から待ち遠しくて 15

以下、主観【リリィ・ポレダ】

 朝食を食べ、にゃんこさんたちをもふもふし、薔薇園でひと休みした私はローザさんと一緒に病院へやってきた。王城の隣に併設してある王立病院。ベルンにある病院と同じ消毒液の香りが漂う。

 木とレンガ。漆喰などで作られた病院は清潔そのもの。窓もたくさんある。風通しもよく、陽の光が室内にたっぷりと入り込む。身体的にも精神的にも配慮された空間作りがなされている。


 ローザさんと一緒に病院の総合受付に向かう。暁さんによると話しを通していてくれて、病院の内部を見学させてくれるとのこと。

 しかし、どういうわけかみんな、病院へ見学へ行くと言うと顔色が芳しくなかった。

 その理由をさっそく知ることになる。

 受付の赤毛の少女が笑顔で対応してくれた。


「ではまずは献血をいたしましょう。ローザさんはお久しぶりですね。今日こそは献血いたしましょう♪」

「今日こそは?」


 疑問を打ってローザさんを見ると、苦笑いをして赤毛の少女の隣にいるナースに目配せをする。

 紫色の髪をした女性が立ち上がり、吸血ナースの肩を叩く。


「ブラード、ローザとリリィは病院の見学でしょ。久しぶり。それから初めまして。私はラララ・ランドグース。よろしくね。ブラードは献血が大好きなの」

「献血が大好き!?」

「だから襲われないように気を付けてね♪」

「襲われないように!?」

「それでは行きましょうか」


 大丈夫なのか、この病院!?


「せっ、せめてお二人の血液ちゃんを見せてくださいっ!」

「血液ちゃん!?」


 なに言ってんだ、この子!?


「もう、手早くね」

「ラララさん!?」


 つっこみの口が止まらない。ローザさんは諦めたように微笑んで、自分の腕をブラードさんに差し出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ