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異世界旅行2-5 旬には少し早すぎて、だから今から待ち遠しくて 10

 叫ぶと、彼女の影が膨らみ、巨大な真っ黒いペーシェが盛り上がってできた。高さにして約50メートル。空を覆うほどの巨大な黒い巨人。目は丸く、口は弧を描く。ぽっかりと空いた三つの穴は真っ赤に染まり、まるで血か燃える戦場のよう。

 彼女は続いて巨大な右腕を天に掲げた。


災厄を(コール・オブ)呼べ(・ディザスター)! 【超巨大積乱雲(スーパーセル)】!」


 天に地に音が響く。振り上げた拳に積乱雲が巻きついて、周囲の大気が荒れ狂う。

 呆気にとられるニャニャに、ペーシェがラストオーダーをつきつけた。


「ニャニャ! スーパーセルに向かってドラゴンブレス!」

「にゃっ、はいっ! ドラゴンブレスッ!」


 なにがなにやら分からない。分からないけど、ペーシェがやれと言うなら信じるしかない。

 全身全霊のドラゴンブレスを放つ。すると火炎はみるみるうちに積乱雲に巻き込まれ、超巨大な火災旋風の拳となる。

 準備を整えたペーシェは大地に向かって拳を振り下ろした。


「いくぜっ! 【(カタス)(トロフ)(・クー)(ニッヒ)】!」


 ドオオオォォォォォォンッ!

 ボオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!


 衝撃と同時に火柱が上がる。宇宙へ、天へ届かんとするばかりの超巨大超高温の紅の柱が立ち上る。

 あまりの衝撃に空を飛んでられない。ベレッタさんもニャニャも大地に不時着して身をかがめる。

 アルマはすんごい魔法が見れて小躍りした。

 立ってられないような衝撃波の中でよく小躍りできるな……。

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