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異世界旅行2-5 旬には少し早すぎて、だから今から待ち遠しくて 2

 幸せな時間においしい食べ物がつきもので、今日の朝食は猫飯屋のおまかせ定食。さてさて、どんな料理が出てくるのでしょう。


「おっまたせしました~♪ マイワシ丼とワタリガニのだし汁。アサリとツブ貝は網で焼いてね。猫ちゃんには太刀魚を用意したよ。しっかり焼いて食べさせてあげてくださいな。追加で注文があったら呼んでくださいね~♪ それでは!」


 張りのある声色の赤毛の女性が屈託のない笑顔を見せて去って行った。

 残された料理を見てみよう。よく煮込まれたマイワシがふっくらほくほくのお米の上に3尾乗る。だし汁は味噌仕立て。具材はキノコや野菜が見えた。

 網で焼いてくれと言われたアサリとツブ貝は貝がついたまま。このまま火にかけて自分たちで調理をしろというらしい。焼肉に似た提供形態のようだ。

 しかし、このまま網の上に焼くだけでいいのか。バーベキューみたいだ。


 待ちきれないのか、誰かが網の上にアサリとツブ貝を乗せて焼き始めた。


「おじゃましま~す♪」


 そう言って輪の中に入ってきたのはエレニツィカ・カルメン。先ほど料理を届けてくれた赤毛の女性。シェリーさんの隣に居座った。

 彼女と既知のあるシェリーさんが声をかける。


「やぁ、エレニツィカも朝ごはん?」

「ええ、ひと段落したので朝飯です。それと、みなさんは異世界人ということで、わからないこともあるかと思いまして。とりあえず、貝の焼き加減はあたしがみますね。それと、調味料もいくつか持ってきたので、自由に使ってください」

「ありがとう。本当に気が利くな。助かるよ」


 人懐っこい笑顔を返すと、彼女は我々と朝食を始める。

 どこにでも入っていける。まるで猫のような人だ。

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