異世界旅行2-3 待ちわびた時は眩しくて、遂に出会えて嬉しくて 25
お風呂から上がって心も体も癒されたとこで食堂に出る。と、見知った顔が並んでいた。
サンジェルマンさんを除く全員が大集合。フェアリーもいる。よっしゃ!
しかし、まずはプリマをもふもふしてあげなくてはっ!
声をかけるより先にプリマが私の胸の中に飛び込んできてくれた。
なんてかわいいんだ。いっぱいいっぱいもふもふしてあげよう♪
「よぉ~しよしよし♪ 今日もいい子にしてたかな~♪」
「にゃぁあ~ん♪」
ふっふっふっ♪
かわいいやつよ。世界一かわいいやつよ♪
甘え声を出して腕の中で身をくねらせる。なんというもふもふにゃんにゃん。
これを羨ましそうに見る人たちがいる。ニャニャとリリス姫、シャルロッテ姫様、クラリス、その他諸々、大勢の人がプリマの魅力にメロメロである。
遠くには動物をもふりたいのに逃げられる暁が、嫉妬の悪魔もたじろぐ羨望の眼差しでこちらを見ている。
ティレットが作ったであろう、うさぎのぬいぐるみをもふもふする暁の、『あたしにはこの子がいるからいいもーん』という視線が痛い。
「プリマちゃんは今日も見事なもふもふ加減です。ニャニャももふもふしたいですっ!」
「羨ましいです羨ましいですっ! わたくしももふもふしたいですっ! ちょっとだけ。ほんの少しの間でいいのでもふもふさせてくださいっ!」
「にゃんこちゃん。とってもよい毛艶でらっしゃいますね。顎をちゃいちゃいしてあげたい」
「猫ちゃん……ちっちゃくてかわいい…………っ!」
我がアイドル猫、プリマはどこへ行っても人気者よな。
愛しい家族を褒められるのは悪い気はしない。そんなに言うならもふらせてあげよう。
プリマももふもふしてもらうのは大好き。優しく接してもらえるなら、私としてもこれ以上に嬉しいことはない。
「もちろん、いいですよ。でも優しくお願いしますね」
そう言って腕の中のプリマのお腹を持ち上げて姫様に渡そう……とするも、プリマが私の腕をがっしりと掴んで離さない。
なんかこの状況、前にもあったな。
「すみません。どうやら離れたくないようです。腕にしがみついた状態でよければ、背中を撫でてあげてください」
「ぐぬぬ……仕方ありません。プリマちゃんはシェリー様のことが大好きですから。それではさっそく。なーでなでなで♪」
「にゃぁ~ん♪」
なんて気持ちよさそうに鳴くんだ。幸せそうな表情は私の心まで癒してくれる。
プリマの幸せそうな顔を見て、姫様もフェアリーたちも幸せな顔を見せてくれた。
「や~ん♪ プリマちゃんの幸せそうな顔に癒されます♪」
「この子はプリマって言うんだ。背中に乗ってみたいな~♪」
プリマに跨るフェアリー。それは私も見てみたい。
でも今は私の腕にがっしりとしがみついて頬ずりタイム。それはまたの機会ということで。




