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異世界旅行2-2 水晶のように煌めく時を 47

コーヒーに大好きなインヴィディアを取られたと感じるクラリスは、彼女の心を取り戻すべく、ベレッタに相談します。強硬策を辞さない特性を身に着けてしまったベレッタは、師であるユノと同様、強硬策を授けて実行させました。

なにかまずい雰囲気を察するインヴィディアではあったが、羽目を外し過ぎて旅行モードになった彼女は思考力が低下中。クラリスの不機嫌を当てようとするも的外れな回答をして撃沈。

最後には言葉のブーメランを心臓に受けて轟沈。インヴィディアはこのあとも無事に楽しく旅行を続けることができるのでしょうか?


以下、主観【ベレッタ・シルヴィア】

 露天風呂にも慣れてきた。慣れというか、一周回って吹っ切れた。

 どうせ同性しかいないのだ。それに露天風呂とは裸で入るもの。郷に入りては郷に従え。

 今日も昨日に続いてアルマちゃんの髪を洗う。さらさらのきらきら。髪をシャンプーで洗って、水を掛けて仕上げて、丹念に丹念に、時間をかけてじっくりと、一本一本を磨くように整える。

 ストレートのアルマちゃんもかわいい。

 大人っぽくて素敵。

 タオルを巻くふりをして三つ編みにしてみた。超似合ってる!


「ベレッタさん、そろそろお風呂に入りたいんですが……」

「あ、ごめんね。冷えるよね。タオル巻くね」


 いけない。このままではアルマちゃんが風邪を引いてしまう!

 湯舟に浸かって体を温めよう。今日も夜空が綺麗だ。水面に浮かぶ紅葉の葉が美しい。グレンツェンでもベルンにもない、異国情緒のある景色。いつまでも浸っていたくなる非日常。

 はふーっ。

 あ、そうだ。アルマちゃんは今日、シェリーさんたちと一緒にマジックアイテムの実地視察に行ったんだっけ。どんな様子だったんだろう。

 プライベートで旅行に来たとはいえ、魔法の話しはわたしも気になる。


「今日はシェリーさんたちにマジックアイテムを見せたんだよね。どんなマジックアイテムがメリアローザにあるの?」


 魔法の話しを振ると、アルマちゃんの疲れが吹っ飛んだ。


「いろんなマジックアイテムがありますよ! 今日はクロさんがぶっちぶちギレてしまって途中で説明が終わっちゃいました。でも準備のあるマジックアイテムはレナトゥスに渡す手筈を整えてあるので楽しみにしていてください!」

「レナトゥスにも譲ってくれるの? すごく楽しみ! ちなみに、アルマちゃんの一番好きなマジックアイテムってなに?」

「いろいろありますが、万華鏡が好きですね。マギ・ストッカーの元になったおもちゃです。砕いた魔術回路に魔力の色を付けて鏡でキラキラさせます。自分の好きな色を着色できるって、アナログの万華鏡にはない特徴ですよね」

「そ、そうなんだ。ちょっと意外だったな。アルマちゃんなら超高威力の魔法が撃てるマジックアイテムが好きなのかと思った」


 あ、失礼なこと言っちゃった。

 と思ったら、


「そりゃもう高威力の魔法は大好きですよ。今回は草原だったので使えませんでしたが、極寒の地で超巨大アイスゴーレムを生成できるマジックアイテムがあるんですよ。人が7人乗って居住できる巨大さと設備を備えていて、数週間の長距離移動やダンジョン滞在が可能なんです。同サイズ程度のモンスターとも戦える魔導機構を備えてるんです! まだ試験運転で乗せてもらっただけなんですけど、いつか北極か南極で探検してみたいです!」

「寒いところ限定なの?」

「最低でもマイナス10度以下の環境でないとアイスゴーレムに必要な氷を生成できないんです。でもでも、条件さえ整えば鉄壁の要塞にもなるんですよ。魔法で生成した氷は不純物の一切を除去するので、硬度は鋼鉄かそれ以上です。間接部分は魔法で溶かして水分を潤滑油とするので油も必要ありません。固定する時は周囲の水を集めて凍らせるので、ボルトとか固定器具も不要です。魔法で作った氷のゴーレム。ちょーかっこいーんですよっ!」

「なるほど。移動も固定も吹雪も寒さも戦闘……はともかく、条件が揃うと最強だね。レナトゥスはともかく、欲しいところにはクリティカルに刺さりそう。リリィとニャニャはどうだった?」


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