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異世界旅行2-2 水晶のように煌めく時を 45

 男三人、揃って露天風呂へ。レオくんもアーディくんも露天風呂は初めてらしい。僕は海外遠征で野天風呂に入ったことがあるから懐かしさを感じる。

 夜空を眺めての露天風呂。風は冷たく、湯舟は熱く、水面の下に首まで収めて満点の星空を眺める。なんて心地よい時間なんだ。なんて素晴らしい景色なのだ。赤く色づいた紅葉の葉が湯舟に浮かぶ。これが風情というものか。趣があってたいへんよろしい。

 はぁーーーー………………。

 レオくんが電撃結婚かー。嫉妬しちゃうなー。


「既婚者が嫉妬せんでくださいよ。サンジェルマンさんだって素敵な奥さんがいるじゃないですか」


 レオくんは分かってないなー。


「そりゃもちろん、レーレィは世界一の妻だ! でもね、一匹のオスとしては美女に結婚を申し出て快諾されることは一種の夢なんだよ」

「一匹のオスて…………」

「ゆ、夢……なんですか…………?」


 そういう経験のないらしいアーディくんは呆然とした。


「君はユーリィくんと円満成就だったね。今日は一緒じゃないのかい?」

「いや、実は、ユーリィはグレンツェン側の世界の住人でも、メリアローザの世界の住人でもなくて、ハティのいる世界の住人なんです。もしやと思って昨日、エリストリアに確認しました。まさかの超展開です」

「つまり君も異世界間結婚というわけか。おめでとう」

「まだ結婚というわけでは。まぁ婚約を前提に付き合ってはいますが」

「いいねえ。青春だねえ♪」


 はっはっはっ!

 若い者の恋は初々しくて輝いてるね!

 自分の話題を振られ、アーディくんは次にレオくんの恋愛事情に首を突っ込んだ。


「話しが聞こえてたんですけど、金髪美女と電撃結婚って本当ですか?」

「マジだよ♪」

「アイシャやほかのギルドの人たちから聞いたんですけど、傍若無人で自分の興味関心のないことには徹底的に無関心って聞いたんですけど、大丈夫なんですか? 今後のこととか」

「うん、まぁ、それは、なんとかなるっしょっ!」


 君のそういうポジティブなところは尊敬してるよ。ただし、これから起こるであろうことにポジティブでいられるかどうか。

 話しは変わるが、体が温まると血行がよくなって全身に血が巡りやすくなり健康にたいへんよろしい。体中に酸素と栄養を巡らせ、同時に毒素を排出してくれる。ハーブティーの栄養が体中に行き渡ることで、高いデトックス効果が見込めるのだろう。

 お風呂に入ると水分を失ってしまうことから、入浴前後の水分補給はかかせない。

 なるほど、よくできてる。暁くんの頭の回転はおぞまs――――恐ろしく早いようだ。


「ところで、レオくん。入浴前にハーブティーが配られたと思うんだけど、どうだった?」


 僕にしては超曖昧な質問だ。具体的な表現を使いたくないからなんだけどね。


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