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異世界旅行2-1 秋風吹きて夢心地 26

 次は異世界渡航組。ウララは足早にとんでもないことを口走る。


「この子がプリマちゃんなんですね。かわいいーっ! シェリーさんは運命の人と出会えたようでなによりです♪」

「やっぱりそうだったのか」

「でもまだ未来は分かりませんので、ご注意ください」

「それはまぁ、理解してる」


 え、シェリーさんの運命の人!?

 そんな話しは聞いてない。あとで根掘り葉掘り聞き出さなきゃ!

 間髪入れずにサンジェルマンさんとレーレィさんの仲良し夫婦。


「超お似合いのおしどり夫婦です! 末永くお幸せに!」

「「ありがとうっ!」」


 羨ましいほどにラブラブである。

 ニャニャとリリィにはひと言。


「がんばってね!」

「「あ、はい」」


 超淡泊!

 ヘラさんにはサムズアップとウインクを投げる。


「一生青春♪」

「一生青春♪」


 ヘラさん、余裕のオウム返し&ハイタッチ。

 レオさんには一喝。


「女難の相が出てます。惚れた相手に大火傷します」

「断定された!?」


 レオさんはなんかそんな気がする。

 義兄を前にして、ウララさんはため息をついた。


「随分とまぁ、女たらしのようで」

「えぇッ!?」


 本人だけは気づいてない。片思いの相手と両想いだったなんて。ここでわたしは確信した。

 この人、本当に視える人なんだ!

 次にわたしを見て、ウララは感嘆のため息とともに驚きのひと言を放つ。


「ドラゴンに乗るが吉!」

「ド、ドラゴンッ!?」


 ドラゴン。ドラゴンって言った?

 え、乗るもなにも、ドラゴンっているの?

 異世界だからいるの?

 不意にヘラさんを見てしまった。グレンツェンあるある。ヘラさんなら何でも知ってる説。うっかり脊髄反射的に、窺うように見てしまう。

 すると驚くべきことに、本当に驚くべきことに、ヘラさんはサムズアップして答える。


「よし、ドラゴンの騎手のひとりはベレッタちゃんに決まり!」

「ええぇッ!?」


 ドラゴンの騎手ってどういうこと!?

 疑問をぶちまけると、またもヘラさんから驚きのひと言が爆発する。


「実は暁ちゃんが私の誕生日プレゼントにって、ドラゴンの剥製を2体、くれるって♪」

「「「「「ドラゴンの剥製!?」」」」」

「しかも中身を詰めて魔力でもって操作できるようにしてくれるって。大地を走り、空も飛べる。それをラファエル――――ベルン国王に話したら、今年のモンスターカーレースの障害物に採用したいって♪」

「「「「「ドラゴンを障害物に採用!?」」」」」

「そこで、騎手が必要になるんだけど、誰にしようか迷ってたところなの。ベレッタちゃんなら実力は申し分ないし、ウララちゃんが占った結果なら安心だわ♪」

「「「「「占いに対する絶対的な信用!」」」」」


 声が出たのはわたしだけではない。ドラゴンの存在を知らない全ての人たちが音を集めて大合唱。当然だ。ファンタジーの王たる存在。ドラゴンがいるだなんて想像の外。


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