表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
637/1087

異世界旅行2-1 秋風吹きて夢心地 9

 リリス姫様が笑顔でランチにありついたところで本題に戻る。

 おいしいご飯を食べながら、暁さんに質問タイム。最初に手を挙げたのはラム・ラプラスさん。


「お酒頼んでいい?」


 バル経営者らしい発言でした。

 暁さんは的確に答える。


「構いません。ただ、そうですね、異世界のお酒が口に合うか分かりませんので、よろしければ少量をいくつか、飲み比べてみてはいかがでしょう?」


 提案が素敵すぎる!

 ラムさんは暁さんの言葉に大きく頷く。


「いいね、それ。すみれから聞いたんだけど、メリアローザは水が綺麗だからお酒も旨いんだって? すっごく楽しみだなぁ。できれば酒造見学に行きたい」

「ぜひともご覧になってください。でもその時は御一報いただけると助かります。突然訪れると驚かれますから」


 ここで料理大好きすみれが手を挙げる。


「私も酒造見学行きたいですっ! できれば醤油蔵と醸造酢の工房とお味噌作ってるところにもっ!」

「行きたいところが盛りだくさんだな。もちろん、構わないよ。こちらで話しを通しておこう」

「ありがたきしあわせっ!」


 発酵食品の工房。それはわたしも興味ある。すみれに続こう。


「わ、わたしもいいですか? おうちで作れる発酵食品を学びたいです」


 次にレーレィさんも手を挙げた。


「あ、それ私もついて行きたい。すみれちゃんが自家製してるお味噌とかお醤油がすごくおいしくて、自分でも作ってみたいって思ってたの」

「ぜひとも見て行ってやってください!」


 職人の技術を見て学べる機会が得られるだなんて思わなかった。

 ガッツのポーズをするわたしの横で、アルマちゃんが楽しそうに語り掛ける。


「ベレッタさんは魔法を勉強しながら、ユノさんのために料理も勉強されてるんですよね?」

「うん。魔法の勉強もそうだけど、ユノさんにおいしいお料理を作ってあげたくて。それにとっても楽しいの。だからすみれにも、アポロンにも、本当に助けられてばっかりで」

「そんなことはありませんよっ!」


 声の主は小鳥遊すみれ。極上ランチを頬張りながら立ち上がる。


「ベレッタさんたちのお料理談義はとっても楽しいしためになります。この前だって、シェパーズパイにパドゥルジャン・イマム・バユルドゥを使ってみようって言ってくれました。すんごくおいしくて、アルマちゃんなんておかわりしたくらいです!」

「今度はモツを炒めて和えてみたいです。ベレッタさんに教えてもらった熟成自家製生パスタに挑戦中です。もっちもちのフィットチーネにチャレンジします♪」

「そんなに喜んでくれたんだ。こちらこそ、ありがとう♪」


 すみれに、アルマちゃんに喜んでもらえた。こんなに嬉しいことはない。

 料理の話しにレオさんが素敵な提案をしてくれる。


「そんなに旨い料理なら、レナトゥスの学食に応募してみたら? おいしい料理は随時募集してるよ? ってか、君だよね。ライラさんが言ってた料理が超上手い子って。ガチでハウスキーパーに雇いたいって。サマーバケーションの時も大活躍だったらしいじゃん。なんだったらレナトゥスの食堂に来なよ。腕次第だけど、結構給料いいよ?」


 レオ副団長、その発言は地雷です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ