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噛み合う歯車、リズムを奏で 1

今回はステラフェッロで時計職人をしてるミレナ・ゼイ主観のストーリーです。

ミレナはアルマ経由で華恋の無茶ぶりを聞くことになります。

無茶ぶりクイーンの忌み名をほしいままにする華恋はどんなふざけた提案をするのでしょうか?




以下、主観【ミレナ・ゼイ】

 夏の終わりが近づくにつれ、ステラ・フェッロの花壇に咲くたんぽぽはすっかり静かになってしまった。春に黄色い花を咲かせ、春風に綿毛を乗せて飛んでいく。

 未来へ向かって飛び立つ姿が好きだから、時計草(パッションフラワー)の花壇に咲く彼女を抜かないである。

 パッションフラワーの花が咲く季節は5月から10月頃。ちょうど、たんぽぽが花を散らし綿毛を風に乗せたあと。逆に言えば、メインのパッションフラワーが身をひそめる間、ひと株のたんぽぽだけがひっそりと咲く。

 そのコントラストが、なんだかとても面白いと感じるのだ。

 周囲を気にせず楽しく咲いて、天真爛漫な笑顔ではしゃぐ子供のように見えるからかもしれない。


 今日はそんなたんぽぽに似た少女がステラ・フェッロに、ミレナ・ゼイ(あたし)の元にやってくる。

 彼女の友人がステラの時計を欲しがってるというのだ。数ある時計製作所の中でステラを選んでくれるのは嬉しいことだ。職人として、1人の人間として、よい出会いになれるようにしたいものです。


 花壇に水やりをして、打ち水を終えると夏服に身を包んだ金髪ツインテふりふりフリルの少女が現れた。

 アルマ・クローディアン。

 それ以外の服を持ってないのかと、常々つっこみたくなる。


「おはよう、アルマ。相変わらずのツインテふりふりフリルだね。それも似合ってると思うけど、せっかくだし、ワンピースとかチュニックに短パンとか、シンプルなコーデも似合うと思うよ?」


 いかん。つっこみを通り過ぎてコーデに口出ししてしまった。

 アルマの機嫌を損ねやしないか?


「アルマはツインテふりふりフリル固定なので。でもでも、涼し気な水色ですよ♪ 薄手なので涼しくてちょー快適です♪」

「ぐぬぬ。髪をおろしたアルマも見てみたいなぁ。まぁでも、好きな子ができたら、おしゃれに目覚めるよね」

「好きな人ができたとしても、あるがままのアルマを好きになってくれる人を選びます」

「相変わらずの筋金入り……」


 そこは折れてくれ。

 イメチェンしたアルマを見たいんだ。

 ポニテ、三つ編み、ストレート。絶対似合うって!

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