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ホムパより、愛を込めて 11

 煽りに煽り倒す理由はなんだ?

 ヤヤちゃんは、それはそれはおいしそうに月餅を頬張る。

 キキちゃんは、瞳に涙を溜め、顔を真っ赤にして握り拳を作った。


 冷や汗が止まらない。今にも殴りかかりそうなキキちゃんの間に入ってヤヤちゃんを隠す。

 そして抱きしめるのだ。辛かったね、と。たっぷり慰めてあげよう。いい子いい子してあげよう。


「辛かったね。本気で人を好きになったんだね。失恋したことはとても悲しいけれど、キキちゃんは強い子だから、もっと素敵な出会いがあるよ。だから元気だして。ほら、お土産にたっくさん、シュネーバルを買ってきたから、好きなのぜーんぶ食べていいよ♪」

「チョコレートのシュネーバルがいいですっ!」

「うん、ヤヤちゃんはちょっと待って。先にキキちゃんに選んでもらうから。お姉ちゃんなら妹を優先させられるよね?」


 悪意なんてないんだろーなー。

 より一層、タチが悪いなー。


 ヤヤちゃんを制してシュネーバルの入った宝箱を開けよう。カラフルな焼き菓子を前に、キキちゃんの表情が少し明るくなった。

 気分が落ち込んだ時は甘い物が一番。フィエリテのシュネーバルとなれば、笑顔になること間違いなし。


「どれでも食べていいの?」

「どれでも食べていいよ♪」


 また少し、笑顔になった。かわいい。あたしにも妹がいれば。弟でもいい。兄3人のあたしには年下の妹弟がいない。かわいがられるのもいい。だけど、かわいがるのはもっといい。

 シュネーバルを食べて笑顔になったキキちゃんを抱きしめてあげたい。

 これを食べたらまた明日、元気に踏み出していこうと励ましてあげたい。

 あわよくば、会うたびにシェンリュお姉ちゃんと言って抱き着いてきてほしいっ!


 ぐふふ。下心丸出しで差し出すシュネーバルがひとつ消えた。チョコレートがたっぷり振りかけられた伝統菓子。チョコレートでコーティングして、削ったダークチョコレートを振りかけたビター&スイートな甘い雪玉。


 が!

 キキちゃんが雪玉を取ろうとして、横から奪取した魔の手はヤヤちゃんのものだった。よりにもよってキキちゃんが取ろうとしたシュネーバルを、こともあろうに姉が横取りした。

 全員が絶句。時間が凍る。

 ヤヤちゃんは大好きなチョコレートにありついて大満足。


 戦慄が走るッ!

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