もんすたー・ぱぱぱぱにっく! 27
以下、主観【ペーシェ・アダン】
アーディアさんたちと別れたあと、撤収の準備をしてるあたしたちの元にシェリーさんがやってきた。
状況を把握してる様子だったけど、担当者に直接、事の顛末を聞きたいと現場にやって来たのだ。そこにアルマがいたのだから、シェリーさんの息が詰まりそうになったことは言うまでもない。
「アルマ、またお前か…………!?」
舌の根も乾かぬ内になにやってんだ。沈黙の中にシェリーさんの本音が垣間見える。
無論、ここはあたしたちが全力で否定。今回のことはアルマはちっとも悪くない。むしろ被害者。
「シェリーさん、落ち着いて話しを聞いてください。今回のことは事故です。ウイルスが原因で魔法が暴走しただけなんです」
あたしはアルマを全力で庇う。マジでアルマは悪くない。
アーディさんもあたしに続いてアルマを慰める。
「ペーシェの言う通り、アルマは悪くありません。むしろウイルスチェックを怠った俺の責任です」
ルールーさんがさらに被せる。
「いやいや、元データはうちらの管轄やし。ウイルスをバスターできてなかった大学側の責任ですって。めちゃ強のセキュリティのはずなんすけど、って、言い訳にならんですよね……。結果オーライですけど、SNSでめっちゃバズってるんすよ。ファンタジーの主人公になれたって、みんな楽しかったって。だからぜってー、パレスミステリーは成功しますよ!」
とにかくアルマを全力で庇護。アルマはウイルス開発者に怒っていいところだよ?
魔力を全部持って行かれてぶっ倒れたんだから。
「ず、ずびばぜん……アルマがへなぢょこな魔法陣にづくっだがら…………みなさんにごめいわくをっ!」
「「「「いや、それは考えすぎだ」」」」
あたしとアーディさんとジョセフさんと、ルールーさんの言葉が重なった。誰も魔術師にそこまで求めてないって。そこまで求める人間がいたら、ただの鬼畜だって。
シェリーさんはあたしたちの態度と言葉でアルマが悪くないということを理解してくれた。
頭をぽんと撫でてやり、ぎゅっと優しく抱きしめる。
「アルマが努力してることは私も知ってる。今回のことは災難だったな。連日動き回って疲れただろう。しっかり休むんだぞ?」
「は、はいっ! ありがとうございますっ!」
機嫌が戻ったアルマの笑顔のなんて輝かしいことだろう。アルマには笑顔が似合う。大好きな魔法で誰かを幸せにする時の満面の笑顔。大好きな魔法をぶっ放してモンスターをぶっ殺してる時の嗜虐的な笑顔。大好きな魔法でいけすかない奴をぎったぎたにした時の嘲笑的な笑顔。
あたしは、全部、大好きですッ!




