もんすたー・ぱぱぱぱにっく! 19
東奔西走すること20分。ランキング上位3名の中に僕の名前が入った。当然と言えば当然なのだけれど、驚くべきことは、答えを知りながらモンスターを的確に倒してるはずの僕の名前が2番目ってこと。
「誰じゃこいつはッ!」
ペーシェさんが頭を抱えて叫び、頭ブリッジをした。
ランキングトップに輝く名前は【アーディア・クレール】。誰かは知らないが、解答を知ってる僕らを上回るなんて信じられない。
知力も体力も怪物並み。もしや、僕らと同じでチームで動いていて、特定の1人にポイントを集約させて上位を狙うガチ勢なのか?
だとしてもあまりに用意がよすぎる。今回の緊急クエストは事故の産物。製作者サイドだって予期しなかった不測の事態。
このままでは大量の情報が流出しかねない。個人情報ではないから実際の被害は出ないだろう。だけど隣で頭ブリッジして悶絶する少女はストレスで爆散しそう。
困った。これは困った。なにが困ったって、僕の体力がほぼゼロに近いことだ。これ以上走り回されたら筋肉痛で死ぬかもしれない。
考えろ。彼女が正気に戻る前に考えろ!
――――――そうだ。ランキング1位の人に金一封を渡す代わりに、文字の組み合わせ情報を拡散しないように説得しよう。
既にいくつかの情報は漏れてるだろう。だけど最も大量の情報を持ってるであろう1位の人の口止めさえできれば、被害を最小限に抑えられるかもしれない。
ということを伝えるも、それはそれとしてモンスター退治をして情報漏洩を最小化させるのは話が別ということで、この後も連れ回されることになりました。
誰か代わってくれっ!




