もんすたー・ぱぱぱぱにっく! 10
最後の番人はペーシェさんの高いIQっぷりが遺憾なく発揮された鬼畜ゲーの権化。剣と叡智の試練。
通常のチェス要素にくわえ、それぞれの駒に攻撃力を付与したストラテジーゲーム。4属性且つ3つの大きさの剣を駆使し、駒に与えて攻撃力を上げ、攻撃に防御に使ってキングを倒す。
ゲームの説明を聞くだけで脳のカロリーが全滅しそうなゲームなのだっ!
「駒に攻撃力を与えて、武器で補強する。つまり、武器無しだとポーンはルークやビショップに勝てないってこと?」
ジョセフさんから鋭いつっこみが炸裂。ペーシェさんは指パッチンをしてウィンク。
「そういうことです。ちなみに、移動範囲内の駒に武器を持たせ続けることで武器が強化されます。キング→ナイト→ビショップ→ポーン→ポーンというように武器を渡すことで武器が強化され、より確実に敵を倒すことができます」
「4属性は相手の武器の相性と、3種類の大きさの武器については攻撃力の大きさが違うのかな?」
「その通りです。手渡しの数、属性の相性、武器の大きさ、駒のデフォルトの攻撃力を掛け合わせた最終合計値が相手の攻撃力を上回ってようやく駒を撃破できます。そうでないと返り討ちにされます」
「チェスなのにまさかの返り討ち」
面白そうと興味を持ったジョセフさんのテンションが徐々に失われていく。
反比例してペーシェさんのテンションが上がる。
「ちなみにゲームはノーヒント。説明も無し。駒の数値も見えません。」
「……………………」
あまりの鬼畜っぷりに顔面蒼白の面々。なにを言っても彼女を止められないと悟った彼らは、考えるのをやめた。




