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もんすたー・ぱぱぱぱにっく! 6

 第二関門はアルマも携わった【明鏡止水】。

 ぶっちゃけ、対ライラさん用ステージなのだ。


「なんかこういうの、華国とか倭国の歴史映画で見たことある気がする」


 ルールーさんの指摘通り、デザインの元ネタはそれです。

 スロープ状の橋には様々な武器が飾られ、その先には円形の闘技場。待ち受けるは鎧武者。静かに、厳かに、強かにたたずむ番人が挑戦者の行く道に立ちふさがる。

 周囲の壁には巨大な垂れ幕が掛けられており、16か国語で『我、汝の心の鏡也』という言葉が書かれてる。


「ここは対ライラさん用ステージです。どこかで彼女をメタらないと、楽々突破されそうなので」

「なんでライラさん? こういうの好きそうだけど」


 ポドルギィさんの疑問にお答えしましょうっ!


「実は寄宿生の合宿に参加させていただく幸運に恵まれまして、ライラさんにヘラクレスの塔を少しプレゼンする機会がありました。そこでひたすらに煽りまくったので、ライラさんからお祭り当日に挑戦してくださる言質をとったのです (アルマ)」

「雷霆の姫巫女を煽り倒すなんて、どういう心臓してんだ。君は最高に面白いなっ! (ルールー)」

「ありがたき幸せ。それでですね、ライラさんが参加するとなると、世界中の人々の関心、とりわけ、剣闘士の方々の気を引くことになります。彼らは結局、現役時代のライラさんに勝つことはできませんでした (アルマ)」

「ライラさんはプロの剣闘士になってから無敗だからね。生きる伝説だよ…… (ポドルギィ)」

「そこで、ヘラクレスの塔がライラさんを返り討ちにしたのなら、知名度爆上がりで世界中から剣闘士が集まってくるはずです! (アルマ)」

「それはさすがに皮算用がすぎない? (ジョセフ)」

「大丈夫ですよ。そうならないために、アルマの計画を成就させるために、売り上げを上げるために、世界に向かって発信します。ライラさんを越える機会を逃すなんてちっせえ奴らだ、と! (アルマ)」

「アルマちゃんの心臓はオリハルコンでできてるのかなっ!? (ジョセフ)」

「ライラさんがクリアできないの前提で話してるけど、クリアしたらどうするの? (ルールー)」

「そうなったらそうなったで、並び立つ機会が生まれたと喧伝します。大声でっ! (アルマ)」

「怖いもんなしだね………… (ジョセフ)」


 ジョセフさんは戦々恐々。

 ルールーさんは大爆笑。

 ポドルギィさんはエキュルイュの名声が轟くならと大喝采。


 誰も打ち砕けなかったライラさんを返り討ちにできると考えただけで鳥肌が立つ。

 超楽しみだなー。ふふふのふ。ライラさんの悔し顔が目に浮かぶなー♪

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