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宝石の輝きの先に 59

 騒ぎが収まったのち、赤雷女王陛下は念願のポニテ滑り台を堪能。ついでに他の4人も揃ってポニテ滑り台を駆け落ちた。

 ついでにエイリオス氏のおひげ滑り台も堪能。5人とも、超ご満悦。


 まだまだ続くぞ王様ゲーム。ローズマリーが引き当てて、どうしようかとダンスを踊る。

 次はどんなお願いにしようか。全員を見渡して、ここでローズマリー殿下がなにかに気付いた。


 心理学に『投影』という言葉がある。

 簡潔に言うと、自分が思ってることは相手も思ってると思い込むこと。

 それを踏まえて、ローズマリーの思考はこうだ。


『私たちばっかり楽しい思いをして申し訳ない。みんなもぷにぷにしたいはず。メリアローザの王様はみんなに優しい。自分も優しい王様にならなくてはっ!』


「シェリーとジャックがお互いのほっぺをほっぺでぷにぷにする」

「「ッッッ!?」」


 まさかの超展開。

 今日初めて会った人とほっぺを合わせるという。しかも異性で。

 困惑する2人。冷や汗たらりのシェリーさんがローズマリーに質問する。


「ど、どうして私とジャックなんだ?」


 ローズマリーはプリマちゃんを見て答えた。


「プリマがね、シェリーとジャックのなでなでがとっても気持ちいいって。2人に毎日もふもふしてもらえたら嬉しいなって言ってる」

「……………………それだけ?」

「それだけ」


 硬直するシェリーさんとジャックさん。王様の命令を躊躇する2人を前にして、華恋さんとフィアナお嬢様がとても大事なことを思いだした。


「そういえば以前、ウララに占ってもらった時、プリマちゃんが生涯の伴侶を連れてくるって言ってましたよね?」

「そうですわっ! ウララさんは間違いなくそうおっしゃっておられました。もしかして、ジャックさんが比翼連理のお相手なのではッ!?」

「んなッ!?」


 大興奮の乙女が2人。

 緊張して顔を真っ赤にさせる戦乙女と、なんのことか分からないにゃんこ大好き男子が取り残される。


「えっと……占いとは? 生涯の伴侶とはいったいどういう意味でしょう?」


 ジャックさんの疑問はもっともである。私たちもそんなことは聞いてない。面白そうな恋バナなので私も聞きたい!

 華恋さんが見た目によらない覇気で宣伝する。みんなに聞こえるように声高らかと!


「ウララの占いによると、プリマちゃんがシェリーさんの恋のキューピッドになるということです。つまり、もしかすると、いえ間違いなく、ジャックさんがシェリーさんと赤い糸で固く結ばれた生涯の伴侶!」

「…………まさかの超展開」

「ちなみに、ウララの占いは実証されなかったものを除くと的中率100パーセントです」

「それもう占いじゃなくて予言では?」


 素っ頓狂な顔をして呆気にとられるジャックさんは思考停止。

 シェリーさんは人生を変えるイベントを前にどうすればいいか分からなくて思考停止。

 そんな2人の間に入って、そんなことなどお構いなしの小さな王様が期待の眼差しビームを射出。


「ジャックと~、シェリーが~、ほっぺぷにぷに~♪」

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