表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
281/1074

恋色の波動 11

〜おまけ小話『文化を楽しむ』〜


ミレナ「アイザンロックに行ってきたアルマがなんだか楽しそうにしていて羨ましいな。向こうではどんなことをしてきたんだ?」


アルマ「アイザンロックではガラス吹きの体験をさせてもらいました。氷獄を見学して、おいしい料理もたらふく食べさせていただきました。それからこれ、ミレナさんとエリザベスさんにお土産です。アイザンロックグラスです。ミレナさんには空中散歩でお世話になりまして、本当にありがとうございました。エリザベスさんにはゆきぽんのお家を作ってもらって本当に感謝しております。今後とも、なにとぞよろしくお願いいたします」


エリザベス「本当によくできた子だ。感心するよ。しっかし、後夜祭で見た時からひと目惚れしちゃったけど、手元に来るといっそう惚れ直してしまうな。やっぱりガラスは光の当たる場所に置くに限る」


ミレナ「あぁ、本当に美しい。不純物は細かい粒子なのか。太陽光にかざすとキラキラと反射するな。実に興味深い。そういえば、エキュルイュに大きな物を運び込んでいたようだが、あれはなんだったんだ?」


エリザベス「以前、アイザンロックから来てくれた職人さんがお礼に、と作ってくれた龍涎香の彫刻です。友好の証として、一角白鯨とリスが寄り添って合唱している造形。お互いが手を取り合ってよりよい物を作っていこうという意味があるそうです。本当に素晴らしい職人ですよ。腕もピカイチ。ジジィたちには負けてられんっすわ!」


アルマ「エリザベスさんたちからのお土産もすっごく喜んでいらっしゃいましたよ。チーズとソーセージがお気に入りだそうですね」


エリザベス「なんでも、アイザンロックでは牛肉とか豚肉なんかは貴重品らしくてさ。だったら酒と肉系のツマミが楽しめるバル【炙り(グリレ・)()燻製(・フューマージュ)】を紹介したの。そしたら2日に1回は通ってた。酒もおいしいけど、随分とソーセージを気に入ったんだ。肉の腸詰なんて食べたことがない、ってさ。とにかく口に合うものがあってよかった。北国の人々の味の感覚とか分からないからちょっと不安だったんだ」


アルマ「生活環境が全然違いますからね。アイザンロックは生食もある魚文化が根付いてました。魚文化が発達してないグレンツェンでは料理に心配があったかも」


ミレナ「魚文化が未発達というが、ポワレとかムニエルとかあるけどなぁ」


アルマ「アルマから言わせれば全然ですね。やっぱり魚は新鮮なものを生ですよ生っ!」


ミレナ/エリザベス「「その感性がマジで分からんっ!」」


アルマ「そんな2人に朗報です。フュトゥール・パーリーで遂にマグロの解体ショーをするので来て下さい。その時にお刺身とかマグロの(カマ)の試食をさせてくれるそうなので、実際に生食文化に触れて下さいっ!」

アルマが新鮮な生のマグロを食べまくり、幸せを謳歌しているなか、恋に恋するガレットが波動砲を撃ちまくりました。恋に興味のないアルマにとっては迷惑千万。ただただ撃たれるだけにあるサンドバッグでした。周囲は盛り上がっているけど、当の本人は冷めているというやつです。外は熱々。中は火が通っていなくて冷たいやつです。いざ食べてみると、うわ~……ってなるやつですね。


次回はグリレ・エ・フューマージュの店主視点で進むホームパーティーです。

お酒とお肉と妹属性が大好きな女店主。彼女の思惑とはいったい…………。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ