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133.異世界旅行2-7 思い出に、『また明日』を 66

 手綱を握ってコッコちゃんと共に空へ舞う。

 真っ白に輝く翼が陽の光に照らされて神々しく映る。

 あっという間に空の彼方へ飛び去った。翻って帰ってきたと思ったらわたしたちの頭上を過ぎ去る。数秒遅れてとんでもない衝撃波と爆音がカフェテラスに襲い掛かった。


 バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリッッッ!!!!!!


「うぉおおおおおおおおおおおおッ!? ソニックブームッ!?」


 ヘラさんは大声で驚きながらもなぜか笑顔でわっくわく。

 彼女の言葉にサンジェルマンさんが続く。


「いやぁー、これは間違いなくソニックブームだねー。しかも音の感じからしてマッハ3を越えてるねー」

「「「「「マッハ3ッ!?」」」」」


 つまり時速3675キロを越えてるということ。

 鶏フライでマッハ3。ぴゅーんって飛んじゃうという話しは嘘じゃなかった。半日もあれば地球を1周できる速度である。

 それはそうと。そんな速度で飛行したら体表面の温度が上がりすぎて死ぬのでは?

 魔法で防護してるのか。一応ぴゅんぴゅん飛び回ってることから無事みたいだけど……。


 シェリー騎士団長の防御結界の中でも轟音が響き渡る。そろそろ限界なので戻ってきてほしい。というか、ローズマリーの無事を確認したい。


 わたしたちの心の声が聞こえたのか、マッハ3のコッコちゃんは徐々にスピードを落として降下した。

 まるで本物の鶏のように羽をぱたぱたとさせ、マッハ3で飛んだとは思えない軽やかさで着陸。一羽と一人は満足げな表情を見せて言い放つ。


「楽しかったっ!」

「コケコッコーッ!」

「「「「「そ、それはよかった……」」」」」

「いつかヘラとも一緒にお空の旅に出たいなっ!」

「ふわぁッ!? そうだね。アルカンレティアに乗ってまったりした空の旅をしようね♪」


 マッハ3の旅なんてとてもできない。好奇心の塊のヘラさんも、さすがに極超音速クラスの空の旅には興味が持てなかったらしい。

 最後の最後にとんでもないものを見てしまった。

 驚きはある。だけど、ローズマリーのスポーティーできらきらした笑顔を見ると、全てのことがどうでもよくなってしまう。

 はぁ、幸せ!

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