133.異世界旅行2-7 思い出に、『また明日』を 48
おいしい料理を食べて秋風に身を浸す。瞼を閉じてランチの余韻に浸る。なんて贅沢な時間なんだろう。まったりとした時間を愉しむなんていつぶりだろう。
嗚呼、幸せだなあ。
デトックスしてふわふわしてると、どこからともなく月下がふわふわと近づいてきた。
「ふわぁ~……。お腹いっぱいになって眠くなっちゃった……。ペーシェ~、おてて貸してー……」
「いいよ~♪ おててにおいで~♪」
「わぁ~い。ありがとお~♪」
ふわふわふらふら。宙に浮いてペーシェの左手に乗る。親指の付け根のぷにぷにに頭を乗せて、幸せそうな笑顔で目を閉じた。
「ひゃあ~♪ ペーシェのおてて、あったかくてやわらかくてぷにぷにで、とってもきもちいぐー………………」
「寝るの早っ!」
一瞬で寝た。純真無垢な寝顔がウルトラプリティー!
一生見てられるっ!
「いやー、本当にかわいいなあ。ちっちゃくて愛らしくて、このままお持ち帰りしたいわー♪」
「羨ましいっ! わたしの手のひらでもお昼寝してほしいっ!」
「私も私も! ペーシェだけずるいっ!」
「私も手のひらをぷにぷにしてほしいですっ!」
「お昼寝は一日に一回なので。だけど、ほっぺたぷにぷにしてあげるって言ったらすっごく喜びますよ♪」
「「「ほっぺたぷにぷにっ!」」」
「ぷにーっ!」
素っ頓狂な声色でソフィアさんのほっぺたが襲撃された。




