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133.異世界旅行2-7 思い出に、『また明日』を 42

 場所を移して恋の修羅場へ。

 そこには暁さんと、ギルド【胡蝶の夢】のギルドマスター【リン・メイリン】さん、ヘラさん、赤雷と白雲が楽しそうに七輪を囲んでいた。

 さっそくダンスは二人の元へ飛び寄り、決意を新たにする。


「僕ちゃんは赤雷と白雲が大好きだ。でも二人は僕ちゃんのことが嫌いだよね。それでも僕ちゃんは二人が好きなんだ。僕ちゃんを見ていてほしい。二人に好かれる僕ちゃんになる!」


 彼なりの熱烈なラブコールに二人は戸惑い。最後に溜息をついて告白した。


「「それはとても素晴らしいことだと思います。ぜひ頑張ってください。実はわたくしたちも素晴らしいアイデアを思いついたんです」」

「素晴らしいアイデア?」

「「はい、こちらにいらっしゃいますリン様と、結婚することにいたしました♪」」

「「「「「――――――――えッ!?」」」」


 衝撃の告白!

 本人であるリンさんにとっても寝耳に水の事態。

 一瞬で場の空気が凍り付いた。最初に氷解したのはリン・メイリンさん。


「赤雷、白雲、私としては好意を持ってくれるのは嬉しいのだけれど、それはどういう考えがあってのことなのかしら?」

「「わたくしたちも人間様と同じようになりたいです。なので結婚してください!」」


 そういう理由なの!?

 戸惑うわたしたちを置いて、彼女たちは恋に恋する乙女の表情になる。


「「リン様はいつも優しくて、誰からも慕われていて、とっても尊敬できる人間様です。踊りも音楽もお上手で、一緒にいてとっても楽しいです。だから結婚します」」

「結婚する理由としては当然のやーつなんだけど、突然の告白に驚いちゃうーっ!」


 リンさんは喜びのあまりきゃっきゃうふふして頬を染める。

 リンさんを含め、ダンスと赤雷たちの関係を知るわたしたちは、赤雷たちがダンスの告白を断るための方便であるということを理解した。さて、どうやってなだめたものか。

 最良なのは当人のリンさんにやんわりとお断りをしたうえで、ダンスと仲直りしてもらうこと。

 リンさんのお言葉やいかに?


「よし、結婚しちゃおっか♪」

「ががーんっ!」


 悪ノリ!

 ダンスが露骨に絶望した。

 さらにリンさんが畳みかける。


「毎日一緒に起きてー、ご飯食べてー、お仕事してー、芸事をしてー、お花を愛でてー、いちごを食べてー、お風呂に入ってあったかふかふかのお布団で寝るの♪」

「「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」」

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