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133.異世界旅行2-7 思い出に、『また明日』を 29

「すみれさん、教えてくださってありがとうございます。知らずにいたら食べていたかもしれません。正しい知識というのは、やはりとても大事ですね」

「ええ、ひとまず毒のあるキノコがあるということだけ知っておいていただきたく。ちなみに、毒キノコを食べる動物もいるので、動物が食べるから食べられるキノコというわけでもないので気を付けてください」

「なんと! 毒を食べる動物がいるんですか!?」

「います。お気を付けください。さて、ひとまずこれだけお伝えしたかったので、まずは毒キノコを土に埋めてきます」

「あ、それでしたら私が処理します。すみれさんはキノコを焼き始めてください。もうお腹ぺこぺこで」

「私もです! ロリムちゃん、お願いしま――――――ッ!?」


 すみれが包装紙をロリムに渡そうとした瞬間、ピウスが横から奪って食べてしまった。

 毒キノコを!

 これを見たシャルロッテ姫様が心配する。


「ピウスッ!?」

『『『わふぅ~ん♪』』』

「ピウス、それは毒なんだけど、大丈夫? カトブレパスの肉も食べてましたけど……」

『とってもおいしいキノコだ。よく森で食べてたキノコに似てるけど、いろんな種類があって楽しいな♪』

「そ、そうなんですか。リリィさん。ピウスの体は大丈夫なんでしょうか?」

「え、ええ……一応、毒を破壊できてるみたいです。すごい体質ですね」


 地獄の番犬だからか、毒キノコが好物なのかな。伝説によると太陽の光に当てられたケルベロスはそのまま死んでトリカブトになったと言う。

 だから毒に耐性、どころか、好んで毒を食べるのだろうか。毒ならなんでもアリなのだろうか。

 リリィの診断の結果、全く問題なく毒を殺して消化してる、ということ。すごい……。

 事実を知ったシャルロッテ姫様がピウスをよしよしして褒めちぎる。


「すごいわ、ピウス! 毒キノコが食べられるなんてすごーい!」

『『『わふふぅ~ん♪』』』


 ひとまず事なきを得たようだ。すみれはひと安心した溜息をもらして話しを続ける。


「ということで、みんなでキノコを焼きましょう! デーシィさんにはまず、一番おいしいキノコの食べ方を知ってもらいたいと思います」

「最もおいしいキノコの食べ方?」

「それは――――【焼く】です!」

「焼く!」


 出た。シンプルに焼くだけの調理法。

 サマーバケーションの時もそうだけど、なんだかんだ言ってこれが一番おいしい料理だったりする。

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