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第16話 王国の宝(4)
そう、アイツは真っ青な顔で後ろを振り返りつつ麗蘭へと慌てふためいた様子で自分はSFファンタジーの白装束を身に纏う、ヒロインたちのようなテンプレ自爆コマンドがある影の薄いヒロインになるのは嫌だと拒否を示し。
どうしても敵の妖魔……変態爺の韓黄へと体当たりを決行したいのならば、麗蘭自身がすればいいのだと。
楼蘭自身は地面へと足ブレーキをかけつつ不満を告げるけれど。
「いや、いや、わらわは、お母さまと比べても、まだ若輩者……。子供を身籠り、産む、女性の幸せを知りませんから、ここは取り敢えずお母さまが、わらわと勇者さまのために、自分の《《ダイアロンQ2号》》で体当たりをおこなってくださいませ、お母さま~」と。
楼蘭の背後をとっている麗蘭はケラケラと冷たく笑い、恐ろしい形相……。
そう、まさにお化け、キョンシーらしい冷淡な目をしながら、楼蘭に早く体当たりをして花と散れと告げる。
しかし楼蘭もこのまま黙って娘の言いなりになり猪突猛進をするのは嫌みたいだから。