第17話 王国の宝(5)
「……な、何を言うのですか~、あなたは~、麗蘭~! 実の母に向かって~、お腹にいる陛下の子と共に、我が国の秘宝~、《《参国》》の科学の粋を集めて前王が朕をモデルに、AIに造らせたと言われているオッパイQ型──戦姫巨大合体ロボの胴体部である、《《ダイアロンQ2号》》で可憐に花と散れとはどう言うことですか~?」と。
楼蘭妃は鬼婆のような形相へと変わり、憤慨したと思えば、実の娘の麗蘭妃へと、この後も「朕は!」、「朕は!」と、『ワンワン』と吠えながら、韓黄の悪霊が巨大化した者へと体当たりを決行するわけではなく。
楼蘭妃は実の娘へと猪突猛進──!
麗蘭妃の整えている髪を鷲掴みして引っ張りつつ喧嘩を始めながら。
「……麗蘭~! あなたの方こそ~! あの肥満でプヨプヨしていた~、韓黄の妖魔へと《《ダイアロンQ3号機》》で体当たりをして花と散ればいいでしょうに~!」と罵声を吐いた。
「……痛、たたた……。痛い! 痛いです! お母さま~! わらわの艶々、天使の輪も未だある、おばさんとは違う~。艶やかな黒髪を引っ張らないでくれますか~。お・ば・さ・ん……。それに御方さまもお母さまのようなおばさんよりもわらわのようなピチピチしたギャルの方が好いに決まっていますわ~。だから若くてピチピチしたわらわと御方さまのためにおばさんのお母さまは体当たりを決行して、未来ある若者のために礎となってくださいませ~、お母さま~、痛、たた……。この糞婆が~!」