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第19話 王国の宝(7)

「……婆とは何ですか~、麗蘭~! 実の母に向かって婆とは~、許しませんからねぇ~、糞ガキがぶっ殺してやる~! 麗蘭~! あなたの《《ダイアロンQ3号機》》と共に冥府へと誘ってあげますわ~、麗蘭~!」と。


 楼蘭妃が更に憤慨して麗蘭妃へと怒声を吐けば。


「あっ!」


 二人……。お互いの髪を引っ張りながらとうとう殴り合いまで荒々しく始めだした親子は、お互いの髪を引っ張るのも、お互いの顔を殴るのも辞めて驚嘆をすれば。


「……陛下に……」


「……あなたさまに……」


「この国の宝の一つ《《ダイアロンQ1号機》》の頭の部分……」


「UFO型ステレス戦闘機を授け……」


「朕を~」


「わらわたち親子を~」


「纏めて愛し、ガッタイガー! してもらえばよろしいのですわ~」


「ええ、そうですね~、麗蘭~」


「ええ、そうですわ~、お母さま~」


 俺の後ろで喧嘩をしていた二人がやっと争い、喧嘩を辞めれば、俺にこんな言葉を告げ、満身の笑み……女神の笑みを浮かべるから……。


 えっ! な、何? 何々? と思う、俺だった。



 ◇◇◇


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