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嫌われ者の悪魔の伝説。  作者: きよろう。
1/3

プロローグ

私は、起きた。

気分がすこぶる悪い。頭痛がする。

胸のあたりがじんじんする。肺が潰れているような感じだ。呼吸がしにくい。

とりあえず私は周りの状況確認をしようと体を起こそうと、体に力を入れると、体に激痛が走った。


「ぁうっ! おぅ。 がはぁ。」


自分の口から血が出た。大量の血だ。

コップ1杯分くらいの量がある。

そしてその血は行きよいよく上に飛び、身動きの取れない大の字に仰向けに寝そべった自分に降り注いだ。


肋骨が折れている。そのせいで呼吸がしにくい。

手も足も動かない。骨が折れているのが見なくてもわかる。動かそうとするたびにズキズキといたんでくる。


なんでこんな状況になったのだろうか。

ズキズキする頭をフル回転させて考える。

なぜ全身こんな状況になっているのか。

なんで...なんで...

思い出せない。


意識が混濁する中そんなことを考えていたら

意識が闇に放り出された。

何日だっただろうか。


そして、また起きた。

前のような激しい痛みはないがまだからだの節々がいたい。今度こそ上体を起こす。


「なんでこんなことになってるんだ...

胸やても痛い。これは一体...」


そして体を起こすとそこは洞穴のような場所だった。さして大きくもない横穴。5メートルくらいだろうか。そして出口を除くと、そこは森だった。


名称。デグド樹林。

木が生えてる間隔は5メートルくらい。枝をあまりつけておらず、高さは20メートルほどでとても高い木。そして、森とは似つかわしくなく、とても起伏が激しい。起伏が激しいところでは、地面が突き出したように、3.4メートルくらい起伏が連なっているところもある。

そして発生する魔物はとても多く。地形に適用する形で、身体能力が高い魔物が多い。

そして森の広さは端から端まで歩くと、300時間といったところか。



「森か。なぜ俺はこんな所へとばされてしまったんだ。くそ。何も思い出せない。記憶喪失ってやつか。」


男は嘆いた。記憶も行き場所もない自分の心もとなさや、不甲斐なさに。



ここで主人公となる彼の説明をしよう。


彼の名はワルキューレ。魔物である。そして彼は人間と悪魔のハーフ。そして彼は事情があり苗字を捨てた。そして、人間と魔物の戦火に巻き込まれ深い傷を負った。そして今に至る。ざっくりと説明すると。だ。

そして彼の体はというと、

黒い体。鱗のようなそれであって薄い外皮。そして筋肉質な腕。浮き出んばかりの図太い赤黒い血管が、足の先から尻尾の先までびっしりと。

頭の先には鬼のように生えた20センチはあろうかという湾曲した角、白目と黒目が逆転し、白目が横並びになっている目。鋭い牙。鱗が目立つ腕のように太くそれであって柔軟性が高い屈強な尻尾。そして何より目立つのが、蝙蝠の羽を厚く先は凶器のようにとがった大きな羽だった。


彼の説明はこれくらいにしておこうか。


そして彼は考えた。

なぜ自分が存在しているかを。分かるはずもない自分の家もどこにあるか考えた。母や父のことも考えた。母はどこなのか。父はどこなのか。自分を置いてどこへ行ってしまったのか。込み上げる寂寥感に苛まれた。


そして彼は探すのであった。自分という存在を。

そして長い長い旅が始まるのであった。


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