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華蔫

「詳しく話を聞かせてもらえるかしら?」

興奮しているエラを座らせる

「リア様をお部屋までお送りした後、菖蒲様のお部屋までは戻ったそうにございます。その後ふらりと部屋を出てそれからは戻っておらず探させたところ、井戸より見つかった、という事だそうでございます」

「…そう。英欣は自殺…?嫌でもそのようなことをするような人とは思えなかったわね」

「薔薇様。お支度を」

美怜と衣装の包みを持った小蘭がやってくる

「支度?」

「はい。皇帝陛下がお越しになられます」

「忘れてた…!」

「だろうと思いました」

ふふふ、と笑う小蘭

「小蘭、下女に湯浴みの準備をさせてきて」

「はい」

「リア様、こちらへ」

侍女達の手によりしっかりと湯浴みをして鄧服を着せられる


「薔薇様。陛下のお越しにございます」

鄧式の配下の礼をとる

「面をあげよ」

上座の椅子に座る皇帝

「初めまして。この度、薔薇の妃となりましたアリアドネと申します。どうぞ宜しくお願い致します」

「うむ。よしなにな。皇帝の華焉だ」

そこには華佟に似た面影の皇帝が座っていた

「お食事をお持ちいたしました。」

ちょうど良く食事を運ぶ美怜達

「失礼いたします」

皇帝とリア達から少し離れた席に座り毒味をする小蘭

「大丈夫にございます。」

「そうか。大義である」

食事に手をつけようと箸を取ろうとする

「薔薇様!箸に手をつけてはなりません!」

小蘭が慌てて叫ぶ

「どうしたというのだ」

皇帝が眉間にしわを寄せて言う

「薔薇様の銀の箸が変色してございます。」

「何?」

顔が曇る皇帝

「だ、大丈夫?」

素手で触る小蘭を心配するリア

「はい、触れるだけは大丈夫です。薔薇様は念の為触らないでいただきました」

「何者の仕業か調べろ!」

「は。」

扉の外にいた皇帝の配下が走っていく

「…申し訳ないな、薔薇。」

「いえ、陛下のせいではありませんもの。

この様な事でビクビクしていてわここでは生きていけないと教えられた様なものですわ」

「そうか…

美怜、代わりの箸を」

「はい」

静かに食事を進める

「アリアドネ」

リアをまっすぐ見る

「…急に縁談を持ちかけてすまなかったな」

「いえ。私はどの方でも覚悟はしていましたもの」

「…そうか」

そそくさと食事を片付ける小蘭達

侍女達が部屋を出て行くのを確認してリアの手を取る皇帝


「あの、思い出した事が…」

皇帝の手をほどき皇帝に向かい合う

「何だ?」

残念そうな顔で皇帝が尋ねる

「実は、菖蒲様の侍女である英欣が井戸で亡くなっていたそうなのです」

「菖蒲の侍女?」

顔を曇らせる華焉

「はい。私は彼女が自殺するとは思えなくて…もしかしたら、と」

「侍女の不審死とアリアドネ、そなたの毒殺未遂何かしら関係が関係があるということか」

眉間にしわを寄せ考える

「私の考え過ごしならいいのですが…」

「わかった。調べさせておこう」

もう一度リアの手を取り抱き上げる

「きゃあ」

「左様な話はここまでだ」

リアを抱え静かに寝室へと入って行く

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