第1話
「やっぱり夢じゃあなかったか。仕方がない。」
起きたら自分の部屋でベットで寝ていることを願いながら昨日はやすんだ。現実は甘くなかったな。でもさ。こういう時って神様とか女神様とかいて説明してくれたり、漫才したりするのではないの?あと美人の姫様とかが「 この国をお救いください。」とか、全くなかったなー。まあいいや。そのうちそのうちいいことがあるかも。
「さてと、今日も元気出してがんがりましょう。今食べるものといったら昨日のウサギ肉か。朝から重いけど仕方がないか。それならば準備準備。」
昨日使った石焼きをした石まできてファイアの魔法で熱し肉を焼き、豪快にかぶりついた。朝から重いなーとか言っていたけど、結構たべました。うん、美味しかったです。
「ふうー食った食った。今思ったんだけど、ウサギの骨を加工して串やきにできないかな?ナイフで加工してみるか。」
そう思い、知恵蔵先生に聞いてみたらできるということでやり方を伝授してもらった。あと風魔法で餌食になったゴリラとかの骨は熱に強いから網焼きができるとも聞いたのでその作り方も聞いた。まずは、ナイフを器用に使って長さ20センチぐらい直径1センチぐらいの円柱を作り先をとがるようにかこうしたのを60本ほどできた。器用が高いからこれぐらいは余裕らしい。
「さて、次はいよいよ網焼きの網のか。まずは、材料となるゴリラの骨を適量においてあとは石と壊れた鎧の一部をおいて・・・・・。ふう~~。錬金!」
そう、知恵蔵先生は錬金を使えとおっしゃっただけど、どんなイメージをすればいいかわからないから先生を信じてやってみることにした。
「ぉぉぉぉおおおおお!できた出来てる!やった~~~!これって錬金ができるようになったってことかな?確認確認!」
ステータスオープン!
名前 タダノ アスカ
年齢 13歳
職業 不幸学生
レベル 5
力 108
知力 141
俊敏 99
器用 132
体力 9999999/9999999
魔力 9999999/9999999
装備
武器 古臭い効果のなくなった勇者の剣
頭部
体部
服
腕部
腰部
アクセサリー 古臭いデザインの最上級の勇者マント
攻撃力 200
防御力 100035
スキル 火魔法LV3 水魔法LV10 風魔法LV11 土魔法LV3 空間魔法LV12 錬金術LV1
固有スキル 知恵蔵 鑑定 索敵 アイテム自動回収
賞罰 変態仮面
アイテムボックス
最上級グレードHPポーション8個・最上級グレードMPポーション6個・最上級グレード異常回復ポーション7個・エリクサー4個・ミスリルナイフ・ミスリルショートソード・壊れた古臭い効果のなくなった勇者の鎧、ガンドレット、兜・古臭い効果のなくなった勇者の剣・ぐちゃぐちゃになった魔物・スモールホーンラビットの毛皮、肉10個・処理をしてない魔物
「やった~いろいろ増えてる!空間魔法はやってなかったけど風の操作とか水の操作で入ったのかな?それにしてもうれしいな~。だけど変態仮面ってなんだよ!変態仮面っていらな~い。」
しばらく待ってステータスを確認したけど変態仮面はなくならなかった。僕だって好き好んでこんな格好しているわけじゃないのだけどね。そう思って自分の格好を見てため息をついた。いまだにキンキラキンのマントに下は真っ裸だからそうなるか。
「そうだね。まずは格好から始めるか。」
だけど、優先順位を決めてから動こうか。
①ここら辺の魔物から襲われないように強くなる。
②拠点つくり
③食料の確保
④衣服の確保
「こんなもんかな。最終的には魔物を狩ってレベルをあげるのが一番に近道か。でも、まずは処理してない魔物から始末するか。」
知恵蔵先生に教えてもらった解体方法でどんどん解体していく。ウサギと鳥は食べれるがゴリラは食べるところはなく革と肝臓が売れるということで、ウサギの骨は加工して串にしてゴリラの骨はもう網入らないから土を掘ってその中に入れた。鳥の骨は出汁を取るのにいいらしいから加工しないで羽毛は布団の材料になるためアイテムボックスに入れた。ちなみに今ある素材で服が作れるか知恵蔵先生に聞いたらすまなそうにないって言われてしまった。なんか悪かったからすぐに謝ったのだけど気まずくなっちゃった。
「何かをやったらスキルを得ることができるのならこの際いろいろやってみるか。まずはいろいろ道具がほしいから鍛治からかな。ハンマーとか鋸とか鉋とかノミとかやってみるか。」
ではでは、お願い!知恵蔵先生!
なるほど、まずは土魔法で木で作った原型を土で囲った物と炉を作りその中に壊れた鎧を入れて、火の魔法で鎧が解けるまで熱しドロドロに溶けたらそれを原型に流し込むと。最初にハンマーの頭をつくってから木の棒を差し込んでハンマーを作る。鎧を溶かしてそのハンマーで鍛えていく方法でやっていくっと。最初のが鋳造次が鍛治か。なるほどでは、作業開始!
「よっしゃ!またまたスキルも増えて道具もつくったから家も作れそうだ。あと、水魔法を圧縮して石に穴をあけてお椀上に加工してその中に水を入れて火魔法でお湯にして、そうお風呂を作っちゃいました。嬉しいね~。ほんと魔法って便利だね。基本魔法も軒並み上がってサブ?鍛治、鋳造、も覚えて何とかなりそう。もともと料理はやっていたからそれなりなんだけど、いつの間にかスキルの中に増えてあったな。あれだけ魔法使ったら枯渇?とかすのじゃないかな普通~。だけど、消費したの2割ぐらいかな~これぐらいなら自動で回復していくから問題なし。では気分を変えて少し捜索範囲を広げて索敵しますか。」
僕はそう言って北に向かって歩き始めた。
しばらく索敵をしながら歩いていると白い岩の塊があった。
「これって何だろう?そんなときには鑑定先生出番です。お願いします。」
塩の結晶。不純物が全くない高級品
「なるほどなるほど、塩かよかった。これで料理の幅が広がるぞ!全部持っていこう!でもどうしよう?アイテム回収ってあるけどどうやったらいいのかな?触れればいいのかな?うむ。」
なんとなく塩の結晶を眺めていたら急にその場から塊がなくなった。
「・・・・・・うむ。結果オーライ。ついでだから目に入る物はいるもの鑑定しまくって根こそぎ持っていくぞ。あれ?これって〇〇〇が通ったあとにはぺんぺん草も生えないっていうのだっけ?これは違うか。」
そんなことわざありません。
「冷静な突っ込みありがとう。突っ込まれちゃった。てへ。」
・・・・・・・・・・・・。
「うむ。鑑定鑑定~たのしいな~なんでも取ります~よくよんで~。その次の歌詞作れない~。おお!お?・・・・・おおおおお!」
ペッパーフラワーって鑑定したぞ。これってコショウだろう。やったー!よっしゃー!いけるぞいけるぞこの森なんでもあるのではないか?ドンドンいこう。
その後ハーブとウコンが採取できてた。
「本当に何でもあるなこの森!あとは生地ができる魔物がいればいいのだけど。いつまでたっても変態仮面だよ。」
生地を作るには糸がいるよな。糸を出す魔物探すか。蚕の魔物ってことは、虫系か・・・。嫌だな。
「あはっ。ありがとう索敵先生わざわざ探し出してくれて、しかも鑑定先生まで気合い入れて最高級の糸が出るって教えてくれて、知恵蔵先生は取り出し方まで教えてくれてありがとう。ありがとう!だが断る!」
約30メートル先に蜘蛛の巣発見まではいい、問題は蜘蛛だからさ!虫は嫌‼絶対嫌‼なら芋虫だったらいいかって言われてもそれも嫌‼虫はトラウマがあるのだ‼
小学生の時に学校主催のキャンプで山に行ってテントを建ててみんなで寝て起きたときに顔に何かへばりついているから何だろうって見たら蜘蛛だった。あわてて周囲をみたら中にいろんな虫がびっしりついているか逃げ出すように外に出たらテントの周囲も隙間なく張り付いる。その光景分かる?地獄だよ‼んっで原因は何かと言ったら頭のおかしいやつがいてクワガタがほしくて外にクワガタの好きなエサをまいてテントの中に帰って来たときぶちまけたらしい。クワガタしかやってこないかと思ったから何も言わなかっただとよ。分かる?これひどいでしょ?トラウマにもなるでしょ?だから嫌‼
「まあさー。これを狩らないと服ができないって言うのも分かる。少し待って欲しい。どうやればいいか考えるから。」
そう、基本蜘蛛は巣を張って餌が来るのを待ち構えているのがパターンだ。ならどうする?今僕の火の魔法は数千度までの温度調整できる。水は石でも木でもたぶん鉄でも切れるカッターもあるし水球を作ってその中に入れて窒息させることもできる。風は単体でも引き裂けるしかなりの数を集めてミキサーみたいに細切れもできる。土はどちらかと言ったら壁とか作るから攻撃には向かないか。うむ、ここは遠距離で風魔法!君に決めた!
「な・な・なんだと・・・・・。ありえるか?」
蜘蛛が見えるところまで忍び寄り、さあ攻撃を加えるぞって思って見たらさ。たぶんタランチュラみたいな蜘蛛がいるのだけどその大きさがさでかいんだ。10メートルはあると思う。それがさ木々を巻き込んでかまくらみたいな形を作ってその中にいたんだ。聞いてないぞ!訴えてやる!古いか・・・・・・。
さて、本当にどうしよう?あれに風魔法を使うのはいいのだけどどれぐらいの威力で何発ぶち込めばいいのかな?ん?
僕は大きな木の陰に隠れているのだけど上のほうから視線を感じブリッジができるぐらい見上げたら、目が合っちゃった~。うわ~い。横っ飛びで落ちてきたそれを避けた。
「ひぃええええ~~先制攻撃失敗!先制攻撃もしてないけど!とりあえず逃げる。」
後ろを振り返らずもう一生懸命走った。どれぐらい走ったかは分からないけど走った。索敵先生の範囲から消えてもまだ走った。
「ふう~ここまで来ればいいか~。まいったな~。それにしてもどうやって倒そう?」
その場に足を伸ばした状態で座り込みあの蜘蛛のことを考えた。対策?どうしよう?ン~~~~~。両手を頭の後ろに組んだ姿勢で寝転がった。ふと、自分が逃げてきた道にきらきら反射している糸に気が付いた。
ジャイヤントスパイダーの追跡糸。一度獲物と決めたらどこに隠れようと追跡する。
なるほどなるほど、そんなに僕のこと気にいったみたいだね。食べられる前にやってやる!そんな訳で索敵先生お願いします。今ア奴はどこにいますか?うむ、一直線とは言わないけど本当に僕が通った道を遡ってきているみたい。この糸燃えないかな?こっちから奇襲してやる。
知恵蔵先生どうでしょう?答えは燃えるとな。よっしゃー!燃やしてやっぞ!そんで風魔法を何十回も集めたものをぶち込んでやる!
「ふん。ジャイヤントスパイダー狩ったぞ~~!どんなもんだい!」
狩り方は、僕についた追跡糸を焼きその糸を木に巻きつけ地面に大きな穴を開けその中に入れ風魔法を何十回まとめた球体と何千度の球体を集めて浮かした状態のも入れ蓋をして蜘蛛が来るのを待った。案の定蜘蛛は穴の上の近くの木の上から穴にめがけてダイブ。
「ブレイク!」
僕の合言葉と共に天まで焦がす爆風が巻き起こり後には大きなクレーターができた。
倒したのはいいのだけど、あとには何も残らなかった。あっ何も残ってないことないよ足だったものが残ったよ。あははは!うん。予想外!
「怖かった・・・・・・・・。怖かった・・・・・・。」
そのあとしばらく震えていた。
震えも収まりやっと本来の元気も少し出てきてクレーターの後を見に行った。
「本当に何もないな~これ人でやったらどんなことになるかな?・・・・・・・うん、絶対にしてはいけないやつだ。」
ジャイヤントスパイダーの狩りをどうしよう?今回みたいに逃げて罠に追い込む?ん~ん~。また、こんな思いはしたくない。ならどうしよう?
水魔法を使うことをお勧めします。
水魔法かなるほど。???????????????????
「すみません。まったくわかりません。水魔法をどう使用するのですか?」
水球を使います。あと・・・・・・・。
「なるほどなるほど、ありがとうございました。知恵蔵先生!これならできそうです。」
これならいける、そうこれも遠距離だしね。僕は、また索敵先生に蜘蛛の居場所を求めて探し始めた。
探し始めてといっても前蜘蛛がいた場所に帰ってきたといった表現が正しいかな。そしたらさ~いたよ~あいつ~。知恵蔵先生曰く同じ個体ではないらしい。けど、見分けつかないよ~。僕からしたら今倒したばかりじゃんなんでまたここにいるの?って思っちゃうよ。でも、いいや!今度は失敗しない。僕は学習するんだ!今度は、知恵蔵先生の作戦を使ってやってやる!
「ウォーターボール!いっけー!」
ボールをジャイヤントスパイダーのいる巣ごとはいる程の大きさにしてそのまま閉じ込める。苦しいからもがくけど空間魔法も同時に使って水圧もかけておく、だからいくらもがこうとしても巣の木を振り回そうと全く無駄。そのまま10分位して、火の魔法を使って水からお湯から熱湯にしてさ・ら・に10分煮込む。全身の色が黒から赤に変わったら出来上がり。という方法だ。
「よしよし、時間はかかるけどこれいいな。あと、7匹いるみたいだから始末しておくか。」
さあ!料理の時間だ!