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ちょっときいて  作者: 矢久 勝基


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魔王様(♀)その6

魔王様シリーズ、とある方の提案もあり、独立させるかもしれません。

我が家の魔王様(♀) (仮題)

 魔王様(♀)は最近、我々召使いたちに施しをするようになった。

 傍若無人で聞こえた魔族の王にも慈悲の心が芽生えたのだろうか。それとも忠誠度を上げて年貢率を高く設定しようという策略なのだろうか。下々の者は知る由もない。

 くれるものはバラエティに富む。例えば、のりとか、使用済みのプリンターのインクカートリッジとか、お菓子が入った箱とかうちわとかくつしたとか、下賜される品々に国境はない。(←意味不)

 しかしいずれにしても共通していえることは、『いらないもの』だということだ。

 タカタカと足音を立てて寄ってきて、

「ん」

 計算機をこちらにくれる。こちらは恭しく頭を下げ

「ありがとうございます」

 と言うが、あまりにいらないのでとりあえず返してみたりする。

 すると、瞬きもしないうちに魔王様は計算機を差し出して、

「ん!」

 さらに激しくくれようとする。

「恐悦至極にございます。家宝にいたします」

 言いつつも文章を書いているしがない召使いにはまったく使い道のない計算機を受け取って途方にくれる。

 しかし間違ってもむげに扱ってはいけない。

 どうしようもないからといってとりあえず脇においてみたりすると、その一部始終を御覧になっていらっしゃる魔王様は

「んんんんん!!!」

 指を差してお怒りになる。それはそうだろう。下々のものにわざわざ用意した計算機という文明の利器を、利用するでもなく神棚に飾るでもなく傍らに放置されてしまうのだ。彼女がお怒りになるのも無理はない。

 ……が、しかし、どうしろというのだこの計算機……。

 とりあえずもう一度両手に持ってしばらく呆然としてみる。

 その計算機を凝視している魔王様。無礼がないかをつぶさに監視する目が光る。これは、めったなことをすれば殺されかねない勢いだ。ホント怖い。

 しかしやがて、ちゃんと受け取ったと思ったのだろう。魔王様はようやく満足したように私の元を離れていった。

 ほっと胸をなでおろし、ようやく執筆活動は再開。が、そんな平穏な日々が長く続くはずもなく……、

「ん!!!」

 今度持ってきたのは塗り薬のチューブだった。怖い。

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