魔王様(♀)その5
最近、エッセイというより魔王様(♀)の育児日記になっているが、まぁよかろ。ジャンルが違うぞ!!なんて叫ぶ奴なんて帰ってしまえ!(笑)
さて、魔王様の歯がだいぶ増えてきた。
知らないことはないと思うが、魔王も含めて子供は生まれてくる時に歯が生えていない。最初に前歯が生えて、次に奥歯が顔を出し……と、順々に揃っていくものだ。
そんなわけでだいぶ増えてきたので顎もしっかりしてきて、だいぶ人らしいというか魔王らしいというか……とにかくしっかりしてきた。
おかげさまで歯も磨くようになり……だからこそ気づいたことがある。
……このお方。犬歯がとがりすぎていらっしゃる……。
とにかくすごい。召使いの二人はこのような小さな魔王を見たことがないので実は常識なのかもしれないが、まるで吸血鬼かと思うような鋭すぎる犬歯が上二本下二本、にっ……と口をあけると覗いていらっしゃるのだ。
このコラムがツイッターとかフェイスブックなら写メとって見せてあげたいくらいキレッキレである。
というか写メを撮ろうとしてもそこは♀だ。恥じらいを感じていらっしゃるのかものすごい抵抗される。間違っても噛まれたりしたら指が一本吹っ飛ぶのでうかつには近づけず、結局その凶器のような歯を公開することはできないのだが、思えばこれが魔王の証なのかもしれない。
表情もだいぶ豊かになられた。
「お前たちに声はもったいない」とばかりに、相変わらず声は「ん」だけだが、笑った顔、怒った顔、泣いた顔……だいぶ増えてきたので、だいぶ人らしいというか魔王らしいというか……小説などで表現しやすい変化が現れ始めた。
だからこそ、思うことがある。
……このお方……すっげえガンつけてくるんですけど……。
いやもう、すっげえ怖い。
召使いの二人はこのような小さな魔王を見たことがないので実は常識なのかもしれないが、ガン付け選手権(一歳の部)というのがあれば、ぶっちぎりで優勝されるのではないだろうか。
そんな顔を見たい読者のためにできることならアップしてやりたいくらいだが、犬歯と違って顔全体を出して勇者にマークされるのは都合が悪い。
が、とにかく魔王である証を見せ付けるような見事なメンチのきりかた。……ホント怖い。
ようするにだんだん本性を表され始めた魔王様(♀)。いつ「世界を征服する」といいだすのか、召使い二人はビビりながら毎日を送っている。




