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ちょっときいて  作者: 矢久 勝基


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二人の革命児(高市さんにちょっと言っておきたいこと)

 『ep.52 トランプ大統領から始まる世界の逆行』を書いたの、もう十年前なんだねー(九年前)。

 (ノーベル賞が取れないなら)もう純粋に平和を考える義務を感じない。

 って、オマエのノーベル賞のためにアメリカ軍を動かすな。


 とりあえず、このアメリカの革命児の原動力は、例えばウクライナのためではない。自分がノーベル賞を取るためという、何とも超個人的で小さな目的であることが分かる。

 それができないとなると、今度はベネズエラを占領し、グリーンランドを狙うことにした。『もう純粋に平和を考える義務を感じない』ので、ロシアのやり方を、一部肯定した政策だと言わざるを得ない。

 彼は現在、帝国主義時代の占領競争の効率性を、感じているのではないだろうか。


 いや、分かるよ。膨張を続ける中国に対し、覇権を握らせないよう対策を講じるには〝目には目を〟という部分も必要で、手をこまねいているだけでは手遅れになる……という段階に差し掛かっていることは言える。正直、トランプという人間が世界の王にいる時点でアヤマチなのだと思う一方で、今この差し迫った時代に、出るべくして出てきた男なのかもしれんとも思う。

 それでも、このままではロシア中国同様、アメリカが最も危険視される時代が来るのもそう遠くない気もするし、あれほど朝令暮改なトランプ政策の下、日米同盟が正常に機能するかと言われれば怪しいと言わざるを得ない。

 ドンロー主義だか何だか知らないが、結局日本もアメリカに頼らない仕組みが早急に必要だとは思う。

 でもさ、それで日本が急速に軍事力とそれによる発言力を高めたら、最終的に1930年代くらいの世界になんじゃねーか?って。

 結局、世界はそんな形じゃないと均衡を保てないのかね……。


 一方で日本でも高市総理大臣が猛威を振るっている。

 いや、トランプさんから始まる世界の懸念を並べた後に高市さんのことを書き始めればまるで批判のようだけれども、高市さんの場合は(個人的には)そうじゃない。でもその上で、この人もまた革命児であることは間違いない。

 ナァナァでことなかれ主義な日本の政治とは一線を画す発言と行動力で、若者を中心に高い支持率を得ているし、高市さんの場合は、私も久しぶりに「がんばれ」と応援したい人が出てきてうれしい。

 ただ、その高い支持率を笠に着て、電撃的に解散選挙を行うことには、個人的には少々頭が痛い。……痛くね?

 戦略的には正しいよ? 今ならきっと勝ち馬に乗れるだろう。自民党の取得議席が過半数を超える可能性だって往々にしてある。

 だけどさ……一つ言わせてほしい。


『あなたのことは支持したいが、自民党を支持したいんじゃないんだよ……』


 システム的に高市さんを支持するなら、自民党を支持しなければならないことも分かってはいる。

 だが、自民党は別に、高市早苗さんと共に〝生まれ変わった〟わけではない。相変わらず、相変わらずの自民党が息を吹き返して、日本に本当にいいことはあるだろうか。

 確かに〝高市さんが総理大臣であるうちは〟、変わるかもしれない。だけど、革命児なのは高市さんだけである可能性は、これまで散々渋って高市さんを総裁にしてこなかった自民党を見れば間違いないわけで、そんなミーハーな選挙で自民党が勝つことには、わたしとしては危機感しかない。

 まぁ、高市さんが辞める頃にはまた選挙をやるんだろうけど、票の動きにそれほど瞬発力があるかは別の話だ。(野党がしょぼすぎるし)


 この二人の革命児、共通して言えることが、持続性の疑念である。

 トランプがいま世界に与えている影響が吉と出るか凶と出るかはすごく微妙なところだと思うので触れないが、高市さんの場合は、どんなふうに変革してくれても、アナタ一代限りなんじゃないかという疑念。彼女が変われば速攻で元通りに戻ってしまうんじゃないかという疑念……。

『高市さんは応援したいが自民党の応援はしたくない』

 というのは、私だけだろうか……。

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