日常
割と前に書いて放置されてた奴なんでイマイチ覚えて無いので執筆速度?はわかりません。
取り敢えずあと一話はあるので後にあげます。
ここは【魔機構都市シャーケン】にある【ファントリール学園】の研究室兼教室。
「やぁ。おはよう起きる時間だ、そして今日はぶっ続けで実技試験だ。」
クラスメイトの少女、エデン・アルテマが声を掛ける。
「あい、おはようエデン様。起こしてくれてあざっすです。」
本の山に埋れ敬意のない敬語でレヴァ・エレナスが答える。
よいしょっと呟き翡翠色の髪、ワイシャツに白衣を着ているレヴァが本の山から飛び出た。
「さぁ行くぞ、朝飯は私が有難くサンドウィッチを買っておいた。感謝して食うがいい、それに様をつけるな。」
ブレザーにミニスカと言う制服姿のエデンがサンドウィッチをレヴァに向かって投げる。
「おお、ありがと。で今日の試験って何の?。」
教室から出てレヴァは聞いた。
「魔機構精霊の精製、そして戦闘。戦闘形式はバトルロイヤル、2人ペアで挑む。因みにお前のペアは私だ。」
エデンがそう返した。
「え、何で勝手に決まってんの?昨日そんな事言ってたっけ?」
驚きつつ再び聞いた。
「お前が帰った後に担任に言われた。そんなこと言ってる間に着いたぞ。」
二人の目の前には一際大きい扉が開け放たれていた。
その扉を潜ると四方八方が白いホールが現れた。形容するならば今にも神が現れ予言でもしに来そうな聖堂。天井はガラス張りで日光がさんさんと降り注いでいる。
そのホールには200人程の生徒が集まって居た。ドカドカと歩くエデンに皆が気付いて集まってくる。
この学校は貴族の子女や嫡男、平民の天才が通う学校だ、その貴族だらけの中でもエデンは空の上の存在だ。
王族パステヴェル家の分家、アルテマ家の一人娘だ。貴族としての地位を上げたい生徒どもが群がる。
それをことごとく跳ね返すエデンは凄い。
「アルテマ様、私と組みませぬか?この学年4位のウェーン・セメンデルと!」
妙に着飾っている奴が来た。確かアルテマ家の一つ下の貴族だ。
絶対的な自信が有るのだろう、だがそんなモン直ぐに壊れるぞ。
「私は此奴、レヴァと組む。貴殿とは組む気は無い、失せなさい。」
見事に崩れた。
エデンはそんなことを気にする様子は無くホールの中央の方へ移動した。
「へい、そんじゃあ開始します。3、2、1、START。」
怠そうな先生がそう言うと皆が呪文を唱え始めた。
「あー、じゃあ俺が魔機構精霊を精製する。」
「私が攻撃魔法を編む。4秒で編むからお前も4秒で精製しろ。」
レヴァは両手の人差し指で中に円形、五芒星、其処に細かな文字、術式を高速で描く。2秒。そしてそれをしゃがみ込み地面に投げつけ、詠唱をする。
「S108、pw56023、発動。」
そうつぶやくと術式から巨大なドラゴン型の魔機構精霊が精製された。2秒。計4秒。
エデンは片手で中に5行程の文章を高速で書き上げる、2秒、そして詠唱をする。
「ヘルエレメンタル。pw5341。」
そうつぶやくとエデンの手に黒い風の塊の様なものが出現する。2秒。計4秒。
「出来たー。そっちは?。」
レヴァが聴く。
「ああ出来た、ほらヘルエレメンタルだ。」
エデンが手の上の塊を投げる。
投げんなよと小さくレヴァはボヤいた。
「S108アンロック、ヘルエレメンタルpw4427819」
そう詠唱しながらドラゴンにその塊を押し込んだ。
「ふむ、じゃあエデン、左から迫っているさっきのセメントさんをテスターにしよう。じゃあヘルエレメンタルID5529。」
レヴァが左に手を突き出しその動きに連動してドラゴンが巨大な頭を左に向ける。
詠唱と会話を聞いたセメンデルが怒る。
「この下郎!!アルテマ様と組んでるからと言ってぇええ!!。」
そう言ってゴーレムの様な魔機構精霊にドラゴンを殴らせようとする。
だが一足遅かった。
ドラゴンがブレスを吐いた。
暗闇の様な色に雷、雨、極氷、炎が混ざった強力なブレスを。
セメンデルはゴーレムと一緒に吹き飛ばされた。それどころか他の生徒まで吹き飛ばされ壁に打ち付けられている。
「あっ、やばい、どうしよ吹っ飛ばし過ぎた....。つーか何でこんな強力に編んだのさ、どうしよう....退学...?」
予想外な結果に驚きそして困りながら呟いた。
「大丈夫だ。この学校での授業中の死亡は自己責任だ。ハハハそれにしても少し強力に編んでよかった。実に面白い。」
エデンは笑いを堪えつつ答えた。
(´・ω・`)