回復への道のりは
私はまだ、身体症状と向き合っている状態だった。
一見、元気に装うことはできる。笑顔で話すこともできる。
でも普段の日常生活では、倦怠感や耳鳴り、頭の重さ、不安感、不眠からくる疲労感・・・。
薬の副作用。様々な症状が毎日のようにあらわれて、健康な状態からはほど遠い状態だ。
いまでも、時折トラウマのように、過去を思い出す。
感情が揺さぶられ、強い感情の衝動に、涙がでてくる。不安感と怒り、焦燥感、様々な感情が私を苦しめ、現実世界から、とおくへ行きたいと、その度に感じさせてしまうことが多かった。
私はずっと数え切れないくらい、このループの中で、苦しんでいる。
抜け出す方法は、このトラウマを自分の中で、手放し、消化し、過去のものへと変えていくことだけだつた。
それができればどんなに楽なことか。
忘れたいと思えば思うほど、なぜ?私が忘れなくてはならないのか。
どうして、あったことをなかったことに、しなくてはならないのか。
なぜ、自分がこんなにも苦しんでいるのか。
様々ななぜ?が押し寄せてきては、私をその場に押しとどめてしまうのだった。
手放したいと思う、過去からの執着を捨てて、前に進みたいと思う。
それが回復への道のりの一歩だと、分かっているから。
自分の中に二人の人間が存在している。
過去へ執着する自分と、もう先へ、未来へ進みたい自分と。
この二つの感情の間で、私は、葛藤し、悩み、思考を巡らせ、もがき苦しんでいる。