7. 病院編 便利な治癒魔法
すみませんでした...
言い訳はもう活動報告でしました...本当に申し訳ないです。
出来るだけ投稿頻度下げないように頑張りますのでこれからもどうかよろしくお願い致します!!
「こんにちは...」
とあまり使わない挨拶で私は病院内へと入った。
「あら?貴方がアリスお嬢ちゃんの差し金かい?」
"差し金"と言われるんですか...別に良いのですが...
言われている側から聞くとそれ程良い響きではありませんね...
「アリス様に患者様の様子を見に来させていただきました。」
「いいの、いいの、別にあんたが来て治る訳じゃないんだから他の人にうつすと大変だから入らずにさっさと出て行ってちょうだい。」
...聖女って言った方が良いのかしら...?
「私はアリス様に言われてきていますのでアリス様に逆らう訳にはいきませんのでここでは引き下がれませんわ」
「あんた、見かけによらずに頑固な子ねぇ...何であんたがここに呼ばれたかあたしに説明してみなさい」
...貴女も相当頑固な方だと思いますわよ。
「あの...私...一応聖女でして...」
「聖女?嘘おっしゃい。この世にたった一人しかいない聖女様がこのような所に来られるはずが...?というかあんたもしかして名前はソフィアだとか言い始めるんじゃないでしょうね?」
「えぇ...私の名前はソフィアですが...」
...ソフィアですし聖女ですが...
「ソフィアで聖女...本当にあんた聖女様なのかい!?」
「はい...一応聖女として癒しに来ました...」
緊張で少しずつ声が小さくなってきてしまった。私としたことがどこでも元気に明るく見える聖女に振る舞いなさいとお母様に言われましたのに...お母様...そうやって母の事を思うともっと気分が沈んでしまった。
「ごめんなさいね!貴女が聖女様だと思っていなくて...あぁもどかしい!」
とそこで一旦舌打ちを彼女はした。
「昔からこういう喋り方をしてたから畏まった話し方が出来ないの...聖女様に生きているうちに会えるのなら練習しておくべきだったわ」
とまた舌打ちをした。
「私も貴女と同じ人間ですし、私が偶然にも魔力を持って生まれてきただけで他は何も変わりませんので、畏まった話し方ではなく、今まで通りの話し方で私は良いと思いますわ」
そう言うと逆に畏まった話し方を勉強...練習してきてやる!!と火を付けてしまったようでシャルレと名乗って彼女は去って行ってしまった。
本当に何だったのでしょうか...
そう思いながら受付へと向かった。
「すみません...ここは受付であっていますでしょうか...?」
そう声をかけると受付(?)の人は「そうですね。初めての治療の方でしょうか?」と訊いてくれるので先程のようにならないように先に聖女だという事を話しました。すると、受付の方が「聖女様!?少々お待ちください!!」と光のような速度で電話を手に取りどこかへ電話を掛け始めた。話の流れからすると院長様に連絡をとったようですわ...因みに電話を彼女がかけている間に受付の人にこの傷治してくれない?とせがまれ続けたので私は呪文を省略した簡単な魔法で治した。因みに呪文を省略すると魔力の消費を抑えられる代わりに本当に治ったのではなく、治ったように感じさせるという物なので、2,3日程しないと完全に治らないと思う...のです。意外と皆様が紙で手を切ってしまいがちとの事で...私自身も書類の整理などを行っていると切ってしまうので治癒魔法が使えると楽だとは思いますわ。すると、電話をかけていた受付の方が「奥に院長室があるので来てくださいとのことです」と伝えて下さったので先程傷を治した受付の方二人に連れて行ってもらいました。因みに彼女達の名前は電話をかけていたのがシェリ、傷を治した人をサリン、スタトというらしい。スタト様は自分の名前が気に入ってないようで子どもが生まれた時には子どもに名前を選ばせるとのことでしたの。私自身はソフィアという名前を気に入っていますので私には気持ちが分からないのです...
「院長様。サリンとスタトでございます。聖女様をお連れしました」
「お前達は呼んでいないがご苦労だった。ソフィア様お入りくださいませ」
と院長様が堅苦しく言うので私はぐっと緊張度が増してしまいました...
「有難うございます。この度はこのような機会を設けて下さりありがとうございます。ノスコーヴァ伯爵家のアリス様へのお礼としてこの病院にいる患者様を癒しに参りました。私のような他国の者をこのような場所へと踏み入れさせて下さり本当に有難うございます」
「いやいや...私こそ聖女様に来て下さり本当に感謝しております。最近重症化する患者様がいて親族の方々が楽に眠らせてあげたいと思うほど追い詰められているのです。貴女の力が必要なのです!力を使おうと来て下さった事に深く感謝いたします!」
そう言って院長様が頭を下げ続けるので私も必死に頭を下げて正式に私はこの病院の患者様を癒すことが出来るようになった。
ワクワクとはしませんが、少し原因が気になりますわ...土地に呪いがかかっていたのでもしかしたら病気の方も呪いかもしれませんし...その時は私がまた解くしかありませんわね...
そう思い、院長室を後にした私はコッソリと持ち込んでいたあいうえお表を見て改めてスティス王国のクリネラ王国の言葉を勉強しなおすのだった。
...勿論魔法を使えるので覚えなおさなくても分かるのを忘れていたのだった。
追記:1/19 作品の話数のピリオドの後ろに半角スペースを足しました。
2/4 他国の物→他国の者