12. 次々と厄災(?)の降りかかるクリネラ王国
今回もメンデル皇子視点です。
多分今回で一応メンデル皇子視点の連投は終わると思います。
私がシュガに呪いをかけるように命令を下してから数日が経った。
「メンデル様!!ご報告が御座います」
「どうしたシュカ?」
メンデル様と呼ぶのはコイツだけである。
...呼び捨てにしないだけマシであるが、シュカは完全に私の事を幼馴染扱いである。
...幼馴染である事だけは否定しないが...な
「シュガが発動したはずの呪いが本日...いや1,2時間前までは確実に発動していたのですが、今はプッツリと反応消えています!そしてシュガ本人が呪い返しを受けていると...!数日は寝込んでしまうかと拝察...」
...シュガが呪い返しに...ソフィアか...?
「因みに呪いをかけていた土地の方はどうなっている?」
「まだ完全には復活していないと思われます。クリネラ王国自体の土地も少し貧しくなっていっています。シュガがダウンする前に「聖女が病院の方へと動く様子があった」とだけ私に伝えておりました。因みにこれは私達の呪いではなく、普通の伝染病で向かったようです。これに便乗して今かかっている病気を強力にするのもアリですし、病人自体を悪化させるのも手です。」
...それをすると両親とソフィアからの攻撃が...痛いような気がする。
しかし、私はもうなくなるものはない...!
残念なのかアホなのか私はシュカに呪いをかけるようにとだけ命令を出した。
その直後に両親がやってきた。
「メンデル?スティス王国で作物が急激に枯れるような騒動が起きているのだけど知っているかしら?」
と母が。
「メンデル?現在進行形でこの国で誰か...お前の側近が呪いを使っているような波動を感じるのだが...?」
と父が。
「「ねぇ、メンデル?早く答えなさい?」」
この重圧に耐えれる人はいるのだろうか...?
「すみませんでしたっ!!」
私は直ぐに両親に呪いの事を話した。シュガに頼んでスティス王国に呪いをかけてそれを直しきれなかったソフィアがこちらに助けを求めてくるだろうからその時にシュガに呪いを解かせてあたかも私が直したように見せてもう一度婚約関係になろうと。スティス王国の国民の体調が崩れたらソフィアが助けに行くだろうからその時にクリネラ王国のソフィアを拉致しているとでも噂を流してソフィアを受け渡してもらおうと思った。という節の事を両親に話した。
母からは「メンデルには失望したわ」
父からは「王位継承権はメルバルクに渡す。お前は一生王宮で雑用とタダ働きだ!」
と告げられた。
因みにシュガとソルトとシュカを罰せようとしたので、それは私が脅したから仕方が無かったと3人に無理矢理言わせることにした。
「シュガ、ソルト、シュカ。お前達はメンデルのしたクソみたいな事に付き合ったな。それはお前達の意思か?」
「恐れながらこのシュガが私共の代表で申させていただきます。私シュガはメンデル第一皇子様がどうすべきかと悩んでいらっしゃったので「呪いをかければどうでしょうか?」と進言致しました。そこでメンデル第一皇子様がそれは...駄目だ。と言ったのにも関わらず私はメンデル第一皇子様の言う事を無視しスティス王国に呪いをかけました。そこで呪い返しをこの身に受けました。私が無視したセイで...メンデル第一皇子様に迷惑をお掛け致しました。そして両陛下にも多大なるご迷惑をお掛け致しました。本当に申し訳ございません。」
「シュガっ!」
「メンデル様黙ってください」
小声で制されたので私は何も言えなかった。
「ふーん...メンデルって意外と部下からは支持が篤いのね。まぁ...今回は彼(女)達に免じて許してもいいんじゃないの?」
「...そうか。メンデル、今度やったらお前を国外追放するからな?分かったか。」
「承知しております。今回は誠に申し訳ございませんでした。」
そう私が言うと、父は身を翻して去って行った。
「シュガ...お前2,3日寝込むんじゃ...?」
「クソ不味い回復薬を2,3本飲んだんですよ。」
...ありがとう!!シュガ...!!!
「シュカもソルトもシュガも私のセイで両親からの信頼が下がってしまって今度の出世に響いてしまうかもしれない...!そうしたら私が全て責任を取る...」
「メンデル様、両陛下は気づいてらっしゃいます。」
...え?
「そうですよ、メンデル第一皇子様が鈍感...鈍くて気づいておられないだけで両陛下は私達がメンデル第一皇子様の事を庇ったのだとバレバレでした」
「...うぅ...」
私は柄にもなく泣いてしまった。
その間は3人が慰めてくれていたのだがある事に気付いた。
「シュカ、お前重症化する呪いだっけ?かけたよな?今すぐ解くことはできるか?」
「...もう無理です。」
「え...」
私はやはり両親に殺される運命だったようです。
結局メンデル皇子は学ばないのでもう手遅れです。
ソフィアに頑張って解呪してもらいましょう。
追記:1/19 作品の話数のピリオドの後ろに半角スペースを足しました。