町の至宝
マグロのフレークという佃煮が出た。
ツナとは違う、歯応えと甘辛さ。
主婦に一大ムーブメントとなった。
売れきれにはさせたくないと、
一ヶ月後には一家族3袋までとなったが、
ブームは去り、逆に余ってきた。
給食に出ると、
子供達は美味しさにハマった。
月に2度のマグロのフレークが、
楽しみで仕方ない子供も出た。
町おこしを都会の人がダメにする。
おばあちゃんにそっと余った袋を渡す子も出た。
美味しいじゃないかい。
おばあちゃんも夢中になった。
町おこしは町で繁栄すれば十分。
マグロのフレークは町で愛されている。
地域自慢の番組で、特集されて、
また売り上げを伸ばすも、
今度は騙されない。
マグロのフレークは町の至宝だよ。