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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第一章 VTuberデビュー
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02 新人VTuber、【咲久和 華】の秘密。


「……あ〜。」


ギシッと音を立てながらゲーミングチェアの背もたれに体を預ける。

配信てこんな緊張するのな。

初回だからってのもあるけど。


あ、俺についてだが、詳しく説明するとしよう。


俺は櫻岐(さくらぎ) 留依(るい)

陰キャボッチの高校3年生。

普通に高校行って、普通にご飯食べて、普通に生きていた。


が。

何故か、二、三ヶ月前、かな。

というか、もうそんなにたったのか。

一家ごと、この世界に転移―――というか、転生? したのだった。


この世界は男女比1対100の世界。

男子がめちゃくちゃ減ったということで。

男性保護法、なんてものも現実味を帯びていると聞く。


んー、うちの一家を紹介するかな。

祖母・(うめ)、祖父・(まもる)、父・(あらた)、母・紗夜(さよ)、兄・白夜(びゃくや)黒葉(こくば)、妹・(あめ)

そして今回、なぜかうちにちょうど泊まりに来ていた、長男の友人(男、(みなみ) (あきら))も一緒に転移(転生?)した。


そう、今俺の家にいる男は(祖父・俺も含め)六人である。

このご時世、男が六人も集まっているのはおかしいことなので、なるべく外には漏らさぬよう、ばあちゃんやかあさん、雨にもちゃんと言ってある。


転移した、とわかったのは一家全員(+長男の友人)で朝食を食べていた時、テレビで件の男性保護法についてやっていたからだ。

お父さんやじいちゃん、黒葉兄ちゃんがあたふたしているうちに、冷静だったその他三人がネットで検索したところ、男女比が1対100になっている世界だと気づいたのである。


だとしても、この世界はルールが多く、全く外に出歩けない。

俺はいつの間にか19歳になってるし、前の世界と比べ、一年時間がたっていた。


父さんやじいちゃんなど、男性軍は半分以上無職。

まぁ、なぜか兄ちゃんたちは前の世界と同じ、VTuberやっててビビったけど。


父さんとじいちゃん、晶さんはネット上でちゃんと仕事を始めたので、大学にも行っていない俺だけが無職ニートとなってしまったわけである。

俺もなにか仕事をしなければ……と思った時、一番向いてそうなのがVTuberだったので(兄ちゃんたちもやっている、という安心感もあるが)、三ヶ月くらい使って機材などを揃えた。

俺が小学生の頃からコツコツためてた貯金が全部吹っ飛んだけどね!!

ちなみに女のアバターなのは変な噂の防止のためである。


―――コンコン


と、そこでノックがする。


「はーい。」

「るーいぃーー!! 我が愛しき弟よ!!」

うわ……黒葉兄ちゃんか。

黒葉にいちゃんはそう言いながら抱きついてくる。


白夜兄ちゃん、黒葉兄ちゃんは双子で、黒葉兄ちゃんの方が上である。上と言っても数十分程度の差らしいが。

ちなみに白夜兄ちゃんと黒葉兄ちゃん、どちらも人気のVTuberである(性別はどちらも普通に男)。


「はいはい、くろ。そこらへんでやめとけ。」

びゃ、白夜兄ちゃん! 救世主(メシア)……!

くろってのは黒は兄ちゃんの愛称な。


「でも――」

「でももなにもない。留依が嫌がってるだろ。やめろ。」

「ハイ。」

ピシャリと黒葉兄ちゃんを諌める白夜兄ちゃん。

かっけ〜。


「留依、初配信お疲れ様!

良かったよ〜! すっごく女の子っぽかった!」

「はは、それには同意かな。

お疲れ様、留依。」

ふたりとも優しく声をかけてくれる。


ふたりとも優しくて自慢の兄だ。

「ありがとう!」


今後は他の家族のことにも触れていこうかと思います。


〈お兄ちゃん(白夜・黒葉)退室後の会話〉

黒「やばい。弟が可愛い。」

白「……激しく同意。」

黒「本当ならVにしたくなかった。Vになんなくても俺たちが養うのに……。」

白「それはそう。」


……以上、ブラコン兄たちでした。

感想など、お待ちしておりますm(_ _)m

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