19 華の個人配信
波乱っぽい感じです……!
「皆様、こんにちは!! 咲久和 華です!」
白黒の華が本格的に活動を開始し、一週間。
最初の方は撮り溜めとか配信とかで忙しかったりもしたけど、ほぼ普通の生活に戻ってきている。
〈こんにちは〜〉
〈リレ〜リレ〜リレ〜〉
〈ふぉおおおおお!!〉
〈いぇーい〉
〈こんにちは〉
「はい、コメントありがとうございます!
前に告知があったとおり、今回は、リレー企画ということで、私、しろ兄ちゃん、くろ兄ちゃんの順で配信をしていくよ〜。」
今回はリレー企画。
私が雑談配信、
しろ兄ちゃんがゲーム配信、
くろ兄ちゃんが歌枠だ。
「私は雑談配信! 私に来ていたましゅまろも食べていくから、華っ子のみんなよろしくね〜。」
〈まっしゅまろ!〉
〈読まれるかな〜((o(´∀`)o))ワクワク〉
〈楽しみ〜。〉
〈私のよまれるかな(*´ω`*)〉
〈ワックワクですよ〜。〉
「あのね、最近なんだけど、しろ兄ちゃんとくろ兄ちゃんがおんなじ服ばっかり着るようになってて〜。
何度か注意したんだけど、一向に治らないんだよね〜。
なんでか知ってる?」
〈知らな〜い [白泉 葵]〉
〈し、知らねーぞ! [黒霧 塔矢]〉
〈wwwwwww〉
〈見てたか〜。〉
〈(・∀・)ニヤニヤ〉
あ、兄ちゃんたち。まぁいいや。
若干遠い目をしながら、
「なんかオリジナルTシャツ、だっけ? を自作して、ずーっと着てるの。
Tシャツだけだと寒いから、上にカーディガン羽織ったり、パーカーバージョン作ったりしてた。」
と言う。
〈ちなみに柄は?〉
〈ほーん?〉
〈柄は?〉
〈え〜っと。用事があるので……。 [白泉 葵]〉
〈おいしろ! ひどいぞ! 俺も用事が………。 [黒霧 塔矢]〉
「………私の立ち絵が印刷されてるTシャツなんだけどね〜。アハハッ?」
〈ヒィっ〉
〈華ちゃんが怖い〉
〈目ぇガン開きwwwwww〉
〈ヒィッ [黒霧 塔矢]〉
〈黒くん逃げ遅れwwwwwwwwwwww〉
「しろ兄ちゃんの考えたであろうパーカーのデザインとか、ちょっとわかりにくいんだけどね。私モチーフなのよ。」
そして、ここで実際の写真IN。
〈さりげないwwwwwwww〉
〈縁のところとかにさらっとミニ華ちゃんが…ww〉
〈誰描いたんだよこの絵wwwwwwwwwwww〉
〈(´・ω・`) [黒霧 塔矢]〉
〈wwwwww〉
〈くろくん(笑)〉
「あ、この絵を描いたのは、多分つるさんかな?」
前になんかこんな絵を描いてほしい〜、とか話してたからね。
まぁ、言わないけどね。
「ここで一旦、ましゅまろでも食べようかな。」
〈まっしゅまろ〉
〈いえーい!!〉
〈やったぁ!!!!!!!〉
〈読まれるかな、読まれるかな。〉
〈(๑•̀ㅁ•́๑)✧ [黒霧 塔矢]〉
〈クロくん、さっきから会話が絵文字wwwww〉
〈くろくん復活(^Q^)〉
くろ兄ちゃん…、と少し呆れつつもマシュマロを食べていく。
最近こういう配信少なかったから溜まってるんだよね。
「ふむふむ、えーっと?
『華さんは、つるさんと面識はありますか? イケメンですか?』
っていうましゅまろだね。うん。面識はあるよ。
つるさんはどっちかって言うと爽やか系? …かな。イケメンだよ。」
〈☆イ☆ケ☆メ☆ン☆〉
〈爽やか系きたぁあああああああああ〉
〈よっしゃあ〉
〈みんなつるの事ばっかり……俺は?(´・ω・`) [黒霧 塔矢]〉
〈ぎゃんかわ。〉
〈大丈夫。大好きよ〉
〈カワ(・∀・)イイ!!〉
「くろ兄ちゃん……。
まぁ、次行こっかな。えっと。」
私は次に読もうとしたマシュマロを見て、一瞬固まってから違うマシュマロを読むために動き出す。
ランダムで表示されるましゅまろ。
つまり、アンチと言われる分類のましゅまろが表示されるときもある。(…選別はしてるはずなんだけど、いつの間にか潜り込んでるんだよね。)
今回のは直球で、『氏ね』という内容だった。かんっぜんなる悪意に満ちたましゅまろだ。
………まぁ、こういうことは起きるだろうなと思いつつ始めたので、あんまり精神的ダメージはない。
だって、向こうは女だと思って悪口言ってくるからね。
男であるわ…俺にはまったくもって効きません(今、私って言いかけてなかった、って? …配信中だから意識が女の子の方に偏っちゃってるの! しょうがないの!)。
「『常々思ってましたけど、はなちゃんの家っていわゆる天才一家的なところですか?』
……う〜ん。正直言って、よくわからないなぁ〜。
普通の人より少しは頭はいいと思ってる感じ、かな。うん。」
〈wwwwwww〉
〈絶対に少しじゃないwwwww〉
〈草〉
〈笑笑〉
〈少しwwwwあれでwww〉
〈そうそう。普通の家だヨ(⌒▽⌒) [白泉 葵]〉
〈!?しろくん???〉
「しろ兄ちゃんの言う通り、普通の家だよ〜。
次は…………っ!?」
コメント欄から目を離し、私はまた次のマシュマロを読もうとした。
だが、目に入ってきたことが衝撃的すぎてなにも言えなかった。
〈どしたどした〉
〈驚いた顔して固まってるぞ〜〉
〈大丈夫?〉
〈はな〜? [黒霧 塔矢]〉
〈どうした??〉
〈おーい〉
「ぇ……っぁ。ううん。何でもないよ。
次行くね〜。」
かろうじてそう言えたが、正直、この時なにを言ったのかあまり覚えていなかった。
『ぶっちゃけ、華さんって男ですよね?wwwww』
次話で二章完結となります。
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