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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第二章 波乱の幕開け
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12 白黒ブラザーズのケンカ

日常回です…。次から配信話になります。




「…だいたいなぁ、くろはいっつもいっつも留依や雨にくっつきすぎなんだよ!」

「いいだろ、別に! 兄妹なんだし!」

「いや、普通は見守るんだよ!

ベタベタベタベタくっつかないの! もしするとしてもお前は過剰すぎなんだ!」


俺の目の前で、兄たちが言い争っている。

……正直、くろ兄ちゃんのスキンシップにはもうなれたからどうでもいいのだが。


というか、なぜ、兄たちはわざわざリビングの、それもど真ん中でケンカをおっぱじめたのだろうか。

めちゃくちゃ邪魔である。


「あのー……。」

「「なに、留依?」」

ちょっと声をかけると、不自然なほど満面の笑みで振り返る。


「ちょっと、どけて?」

「うん。」「おう。」

ふたりとも素直にそこをどける。


「ありがとう。」

兄ちゃんたちはいつもこうなのだ。


ケンカとなると周りが見えなくなったかのように暴言を飛ばし合う(けして暴()ではない。暴()である。)のだが、なぜか俺と雨の言葉だけは聞こえるんだよな。


あ、これはケンカに限らないか。

どんな事があっても、俺たちの声だけは聞こえるんだよね。


冷静な部分が3割ほどあれば、父や母など、他の人の言葉も聞こえるようである。

ほんと、なんでなのやら。


ケンカをしている兄たちに背を向ける。

本体にカセットをいれ、開始ボタンをタップする。


おし、ゲームに集中しようかな―――





―――と思ったが。


「――そもそも、それはお前が!」

「は? くろがいきなり決めたから俺はそこからちょっといじっただけですけど??」

「そんなわけ無いだろ! 結構設定変わってたろが!」


さすがに、後ろで騒がれながらゲームをできるような精神力は俺にはない。

はぁ……仲裁するか。


そう思い、ゲームを中断し、兄たちの方へと向き直る。


「ねぇ。」

「「なんだ?」」

声をかけると、すぐに兄たちは振り返る。

そこには、先程言い争いをしていたときのような怒りの顔(それでもイケメン。)はなく、ニコニコと笑っている平常運転の兄たちがいた。


「そもそもなんで喧嘩してるの?」

「え?」

「あ、えーと……。」

困ったように考え込み始める兄たち。


「「実は……――」」




――

―――


「――ふーん、つまり、俺があげたお菓子をくろ兄ちゃんが一人で食べ、それを知ったしろ兄ちゃんが怒った、と。」


なんてしょうもない。


数日前、俺がじいちゃんにあげる用のお菓子で余ったやつ(それでも比較的いい状態のやつ)を黒兄ちゃんに渡したのである。


はぁ………。


「お菓子はまた作るから。喧嘩しないで?」

そう告げると、兄ちゃんたちはまるで子供が好きなものを目の前にしたかのように、ぱああああぁ、と顔を輝かせ、

「「! うん!(おう!)」」

というのだった。


新作の執筆に忙しく、二週間あけての投稿があるかもしれません。

また、最近スランプでもしかしたらちょっと更新止まるかもしれません。すいません。


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