悪魔の襲来
「悪魔はどれくらい来てるの。どこら辺まで、侵入している?」
とラーノットがルミナリーに尋ねた。
「たくさん来ているわ。拾万くらい。位置は、城塞右五千mぐらい」
ルミナリーが血相を変えて来た後、すぐにラーノットは魔法で招集をかけた。
魔術師達は、二十分で身支度を整えた。
重装備だ。
騎士団が集まった後、ラーノットは、気を付けの号令をする。
魔術師達は、胸を張り、拳を握って、かかとを45度に開いた。
「聞いてくれ。悪魔が拾万程、襲来している。位置は、城塞右五千m。これから、悪魔の元に向かう」
「はい」
そして、ルミナリーを先頭に悪魔の襲来している所に向かった。
「今、何処にいる?」
三十分ほど経った後、ラーノットが尋ねた。
「悪魔は、十m程、このへんにいるはずだ」
アルヴァも気が付いたようだ。
「うわぁ」
一番年少の魔術師マグスの声がすると、ラーノットの目に悪魔が写った。
ラーノットは、剣を取り、悪魔に立ち向かう。
ルミナリーとアルヴァは魔術で対抗する。
他の魔術師達も剣を取り、戦闘が始まる。
相手を傷つけないよう、手を狙うラーノット達。
「駄目です。ラーノット長官。数が多すぎます」
マグスが諦めかけている。
「頑張って」
ラーノットは、戦闘をしながら、応援する。
「はい。ラーノット長官」
マグスは、悪魔を倒しながら答えた。
戦闘は、三時間にも及んだ。
大半の悪魔が手に負傷を負い、ルミナリーとルミナリーの恋人スペースとアルヴァが護りの魔術をかける。
そうして、戦いは、終結した。
「これで、終わったと思うな」
悪魔達はそう言うと去って行った。
「悪魔の襲来はまたありそうね」
とルミナリー。
「大丈夫。僕が守るから」
とスペースが言う。そうしてルミナリーを青い目で見た。
何故かラブコメが始まる。
「悪魔を追った方がいいかも。悪魔の王に会わなくちゃ」
とラーノットが言った。「皆、悪魔を追いましょう」
「了解しました」
魔術師達が答える。
「まずは、ローズを訪ねましょう。彼女の元にいるアルトに会いたい」
とラーノットが言った。
「騎士団の半分は城に帰った方がいいよ。僕が先導する。ローズがいるなら、心強い」
とアルヴァ。
ローズとは、アルヴァの姉で、用心棒である。
「そう。ありがとう、アルヴァ」
少し残念そうにするラーノット。
「アルトの魔術録なら、ありがたいわ。彼についてきてもらえば、大丈夫よ」
アルヴァが去った後、ルミナリーが言う。
「でも、引きこもりで目撃されたの少ないらしいけど」
とラーノットが少々不安がる。
「でも、魔術に関してはアルヴァを上回るのよ。ちょっと、変わった子みたいだけど、会ってみたかったの」とルミナリー。
「僕も」
とスペース。
「どんな子か楽しみだな」
そういう訳で、アルトに会うことになったラーノット騎士団は、希望を乗せて、出発した。