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極(きわみ)  作者: 豊楽
第二章
17/19

明日と反応、第六部

どうも


4ヶ月以上も経ったが、まだ止めない。

投稿が遅いんだが、皆さんへのメリークリスマスはちょっとだけ早い。笑えるねー


この小説に存在している人は名前について現実の人間とは関係がない。現実にそのような名前を持つ人がいるなら知らなかった。

静岡県静岡市


『ドドディー~ド~ド~~ディ~ディー~ディッ』


あはーー~、これは最高だわ。

昨夜最高の素晴らしいことを知って、それでも明日まで十分良く眠った。

今日の気分は天国の風景ほどいい。


学校へ通う部分は勿論つまらないが、今度友達とあれについていっぱい話せるなんで珍しく喜んで行けるわ。


あたし、川井龍子、さらに有名になる!

女優とモデルである以上、アスリートとしても名をなせるかもしれん。

そう、『第一回全日本少年スポーツ競争大会』というスポーツ大会に招待されたんで。


招待の案内は昨日くれた手紙だった。

『噓!』と初めて読んだ時に思っていたが、本当だったのを知って嬉しさは止められなかった。

目が皿のように広くなって、心臓も鼓動が早くなって昼間より活発だった。すぐに親に伝えたかったが、翌朝に驚かせるのは一番だと思って、寝ようと決めた。おかげで天国の味ほど甘い夢も見た。


そして今起きて、浴室にシャワーを浴びに行って、きちんとシャワーを浴びて、白い優雅な制服を着た。


輝いている笑顔を浮かべて階段を下って、廊下を通って、食堂に着いた。いつも通り親はもうテーブルに座っていた。


「おはよう、お父さん、お母ちゃん」


「おはよ~う、龍子ちゃん。今日笑顔が特に美しいな~」


「おはよう、龍子。元気そう」


やはりとても気づきやすい。理由もあって、早く伝えたい。


「そう、その通りです。あのね、『初回全日本少年スポーツ競争大会』ってこと、知っています?」


お母ちゃんが首を横に振った。


「いいえ、初めて聞いたわ。なんですか、あれ?」


「聞いたことなくておかしくない。昨日ばかり公式に発表されたので」


そうですね、お父さん。あの手紙を読んだ前、あたしも存在さえ知らなかった。


「でも私、ニュースで見た。規模が結構大きいし、開催の日もそれほど遠くない。微妙な大会だと思う」


「へー、そうなのか」


このような交流を見るのはすごく面白い。実はよく見ている。

最新でも古いでも多くのネタを知っているお父さんと、お父さんの言うことから色んなことを知るようになるお母ちゃん。


でも今度はあたしが新しいネタを教えて上げる。


「あたしはあの大会に招待されました。案内の手紙が昨日届きました」


自慢いっぱいの声で発表した。なぜなら偉いことが出来たんで自慢してもいいと思う。


「何?本当ですか?」


思った通りに両親がかなり驚いた。

いつもお茶目なお母ちゃんは目も口も開いていた。冷静なお父さんがコーヒーを飲むのを止めてあたしの方を興味持っている目で見た。


「はい、本当。やる予定のスポーツはフェンシングなんです」


あたしが今まで出演していた映画の大半はアクション映画と武道映画。なので色んな武道の基本を習わなければならなかった。

柔道や空手やカンフー、全部ある程度習った。学んできた技は一つも忘れていないし、今でも再現できる。だが本気で習い続けたのは剣道とフェンシング。剣の武術にマジでハマっちまった。

実は、剣道の方がフェンシングよりも上手ですが、この大会に剣道の選手権はないんでフェンシングだけをやる予定です。残念。


「龍子ぉーーーーーー!!」


お母ちゃんが腕を前に伸ばし、あたしに向かって走って来た。そして厚い愛をくれて抱きしめた。


「何でも出来る天才天使!偉いね!本当に偉いね!」


嬉し涙を泣いて母親の厚さを直接に感じさせた。あたしは大歓迎です、これこそが本物の愛!


「ありがとう、お母ちゃん!あたしもこんな偉いお母ちゃんがいて幸せです!自分のためにも、お母ちゃんのためにも勝つ!」


分けると増える物が幸福だけです。今はお母ちゃんと一緒にいるんで良く増えている。


一方、お父さんも椅子から立ち上がって、あたしに向けて見て薄笑いを見せていた。


「ご立派。今までどんなに天才的でも、まだまだ改めて私たちを驚かせている娘だね。正に万能」


久しぶりに柔らかな表情を浮かべていた。このような顔を見るのは非常に珍しい。


「龍子...めでたいので私も抱きしめたい。させてくれるの?」


「ダメ!今私が抱きしめてる!そして龍子ちゃんを手放したくない」


だがお母ちゃんは文句があって割り込んで、結局させなかった。


「いつも私のことをロボットと呼ぶが、今度本当に感情を直接伝えて娘と繋がりたい時に近づかせない?酷いねぇ、百合子」


「でも、龍子ちゃんが最愛すぎてやっぱり離せない。今日はお姫のように溺愛したい」


「それは分かる。しかし私も龍子が好きすぎる。頼む」


よくもあたしを完全無視しているなぁ。


「お父さん、どうぞ寄ってくれ」


たく、議論しないで一緒を楽しめてよ。


「あ、よしよし」


最後にお父さんも参加した。二人の幸せが三人の分まで増えた。

家族が完全、完璧です。




皆一緒の抱きしめたっぷり楽しめて、その後離れてから台所から召し使いが朝ご飯を持って来た。


「ご朝食の支度が出来ました」


高級フランス料理、うますぎ。

和食もうまいんですが、朝ご飯ならやっぱりフランス料理だね。


「ありがとう」


今回も朝ご飯がいつも通り静かだったが、一つだけは違うでした。今日みんな微笑んで、お互いに笑った。

何年も前以来最も快い朝ご飯だった。


さて、朝ご飯を食べた後に歯を磨いて、靴を履いて、家から出た。


「行って来ます」


「またねー、我が天使!」


いい響きだね。

学校にリムジンで運転され、ずっとそれを気にし続けた。良い意味で。

ああ、こんな余裕があって清々しい気分だわ。甘やかされている生活を送っているのは分かっているが、実に最高です。ポジティブだし、世界中の人間がこのライフスタイルを生きれる世界を目指すことが全世界の人々のためなんでみんなの目標になれば良いのに。

努力、富裕と平和のコンボが全ての人間に分け合われれば理想。


15分後、校門に着いた。乗りはここまでだった。リムジンから降りた。

『静岡牧村学院高等学校』


さてと、いつもの


「来たぜ、川井さん!」


「今日も美しすぎるねぇ!」


「そうだそうだ」


「川井さま~~~~~~」


相変わらずファンの数が多いね。騒ぎがすごい。

第一回全日本少年スポーツ競争大会に招待されたことを明らかにしたら、完全に囲まれる。


「みんな、迷惑です。退いてください」


「静かにしなよ、あんたたち」


「おい、お前ら!これ以上川井さんに近づくんじゃねえ!とっとと失せな」


「皆様、お騒ぎを止めて自粛してくれるようお願いいたします」


超いいタイミング!今まで一番必要だった回。

彼女たちの迫力ある出席のおかげでみんながゆっくりとはいえ、声を潜めて周りから立ち去った。


「おはよう、みんな。今日も来てくれてありがとう」


「おはよう、龍子。毎朝同じことばっかり、大変大変」


「おはよう、龍子。いつも同じことを繰り返す連中を気にしないで」


「おはよう、龍子ちゃん。勉強不足ってやつだな、あいつら。龍子ちゃんは気にすんな」


「おはようございます、龍子さん。治子さんが言った通り、正に勉強不足があるようです。なぜなら椿姫さんの言う通り、わらわたちがいつも追い払うのにいつも同じことを繰り返しています。おかしいと言っても、適切だと気がします」


来た来た!愛弓、椿姫、治子、艶佳。


「ねぇねぇ、ちょうど良い時に来てくれた。あんたたちに伝えたいことがあってさ。他の人たちの前で言っていたらとんでもない騒ぎになっちまったんでしょ」


「なら良かったね」


「大事な情報なら、物騒になってもあり得るので」


そう、大事ですよ、椿姫。


「あのさ、『初回全日本少年スポーツ競争大会』という新しいスポーツ大会、聞いたことある?」


艶佳以外みんな首を横に振った。艶佳だけは反応が違うだった。

目が鋭くなり、炯々と照り映えていた。いきなり強烈な思いをしていたらしい。

これで彼女があの大会のことを知っているのは分かったが、なんでテンションが爆上げしたかすごく気になった。


「艶佳...?」


「分野は?どのスポーツのために招待されました?」


異常な興味を見せた。


「フェンシングです」


「そうなのか...」


それを聞いた後、目の強烈さが変わらなかったが、口がものすごく変わった。

まず口尻が曲がった。このため艶佳の顔に笑顔があった。その次、歯まで見せた。綺麗な白雪の歯並びを唇の微笑みに追加して、ハリウッドスマイルを現した。

なんだこれ?艶佳が微笑むのは年に一回だけほどレアなもん。そしてその目、明らかに異常。まさか、艶佳の初めて見た一面じゃない?


「フフフフッ...フフフフフフフフフッ」


ああ、怖い!なんなのこんな笑い!? 普通礼儀正しくて冷静な艶佳とは別人じゃない!

周りの愛弓、椿姫と治子も驚きで心配の顔をしていた。

空気が突然寒くなって鳥肌が立った。


「これは真の朗報です」


半分真剣で半分楽しそうな艶佳が言った。狭まった目が今も鋭くて、笑いが細かった。まだまだ続きがあるのを感じた。


「実はわらわも同じ理由で招待を受けました」


なんだと?


「本当?」


「本当です」


不思議なのはそれじゃない。艶佳もあたしと同じく剣の武術が好き。実はあたしよりも早く始めた。なかなか実力ある剣士です。

ちょっと妙なのは彼女の振る舞い。剣道にもフェンシングにも熱心は当然あるんだが、喜ばしい際があったら普通常に冷静に喜んでいる。今度だけは違う。


「龍子さん」


今普通の冷静な行儀に戻った。重要なことをあたしに言いたいようなんで。


「なんですか?」


「二人とも決勝戦まで行けるよう願っています。あれほど重要な際には龍子さんと全力で真剣勝負することがわらわの悲願です」


あ、そうか。あたしをライバルとして見ている。

わけは分かっている。あたしたちは人間として友達ですが、女優としてある程度ライバルです。そして剣士としても。

それでも、さっきほど艶佳の興奮している姿を見たことがない。これは特別みたい。


「すごい勝負になるんでしょ。あたしもそうなったらいいと思うんです」


「あれは二人の決戦になります。運命を信じていますの、龍子さん?」


運命か


「いいえ、信じていない」


未来に起きることを神様の計画のような運命だとは信じていない。信じているのは可能性。

その可能性は生まれと育ちの環境と地位、他に出会う人々、その上自分の信念や努力、そしてチャンスと運に常に影響されているものだと思っている。


「そうですか」


色々価値観が違うようだが、これで良い。人間はみんな個別。


「まあ、構いません。決着をつけましょう」


あたしもどっちの方が上か是非見たい。


「ああ」


期待している。


「おめでとう、二人とも!すごすぎる」


「嬉しいです。私からもおめでとう」


「おめでとうよ、頑張れ。でも艶佳、楽しい空気を潰すなよ!おかしいでしょ、龍子ちゃんに変な顔見せるなんて」


そばの三人もやっと口を開けた。それにいいことも言っているじゃん。元の喜ばしい雰囲気に戻したいのはありがたい。


「自分なりの興奮でしたが、治子さんにも一利あります。たまに」


軽く治子をいじって雰囲気を少し面白くした。治子以外は全員笑った。


「おい...」


次にベルが鳴った。話もこれでとりあえず終わりだな。


「さて、行きましょう」


「ええ」


それとみんなが教室に向かった。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


時間が経って、やっと授業が終わった。友達と一緒に階段を下りて校庭に向かって歩いていた。

同時にスマホで代理人の磐城さんにメッセージを書いていた。


「ねえ何やってんの?」


と治子が尋ねた。


「磐城さんにメッセージを書いているよ、あれを報告しに。艶佳、あんたも報告するの?」


とあたしが返事して、そして自分からも質問した。


「スポーツ大会のことなら、既にお伝えいたしました。磐城さんはわらわを待っています、田村さんも一言を言いたいと知らされました。龍子さんも同じ状況なので同行することだけでよしと思っています」


「早い!」


こっちのセリフもだ、椿姫。

でも確かに、さすが艶佳。もう完全にプロのように物事の準備をして上手く整えている。多分上原と二人の馬鹿仲間よりはるかにプロ意識を持っている。


「良かったね、艶佳。本当に頼もしい」


なら車もすぐ来るはず。


「で、私たちはどうする?帰る?」


「そう、どうなの?」


自分たちは招待されなかったんで一緒に来る理由がなかった。なので愛弓たちが別れていいのかを聞いた。

それから艶佳が肩をすくめた。


「好きにしたら良い。面会するのは多分龍子さんとわらわだけですが、貴方たちも同行したいならそれでよし」


あたしも構わないんだが、他にすることがないの?せっかく一緒に行くのは時間の無駄じゃないの?


「なら私たちも一緒に行く」


「そうだ」


それぞれご自由に。


校庭から出た後、待っているうちの車を見出した。


「良いタイミングだ」


ミニバンに乗って、出発した。


運転されていた間、とても暇だったんでボーイフレンドにメッセージを送った。彼がオンラインだったのを見て、チャットするチャンスを見た。


【ね、久米くん、今晩暇ですか?一緒にディナーに行かないか?】


今度こそは会いたい。これ以上長引くは嫌だ。


【暇です、川井さん。ようやくまた会えるな~。で、何時がいい?】


よっしゃ!ついに顔を見れる!嬉しいわ。


【いつものレストランで7時はどう?】


【いいんです。それまで楽しみに】


【あたしも楽しみにします。じゃあバイバイ】


【バイバイ】


きゃー

やっぱり嬉しすぎ!あれだけ待っててやっと本人と会える!ホント最高だよね、今日は。ニヤニヤせずにはいられないわ!




今回は撮影所ではなく事務所に行った。

着いた後車から降りて、ビルに入っていた。でも入っていたところ、向こうから外に出た四人と出会った。四人のうち、三人が前の方に歩いていて、後一人がその三人に付いて行っていた。

またあいつらか!


「なんだ、ちょうどいい気分だったのにお前らガキ共を見るだけでイラつくわ」


お互い様の気持ちだ、上原。

ついさっきまで笑っていたが、もう出来ない。仲間たちの顔からも微笑みが消えちまった。代わりに全員怒った顔つき。


「お前らほど嫌らしい女たちをマジで今まで会ったことない。不愉快になって仕方ないな」


「ムカつくガキ共、目の前からいなくなれ。いつも気持ち悪い雰囲気にさせやがって」


こっちのセリフでしょ。

でも尼子、葛目...あんたたちも最低だ。金魚のフンどころが、糞の周りのハエのようだ。

数年間この三人組と同僚として働いてきた。でもどれだけ時間が経っても改善の見通しはない。役を演じる時以外、お互いを見ると怒りしか湧いて来ない。こういう関係だ。

やはり嫌い、大嫌いもん。


「でよー、そもそも何の用だ?わらわたちが来たのは重要な件があってっ」


「うるさい。通らせてもらう」


気が短くてもう全部聞くつもりは全然なかったんで治子が割り込んだ。まあ、上原さんのような毒と糞しか口から出ない女なら当然。

とにかくあたしたちは道に進むところだった。奴らを扱うほど暇じゃないよ。無視しか値しない連中だ。


「待てこのガキ!誰に向かってその口きいてんだ!?」


待つもんか!あたしたちは無視し続けて前へ歩いた。


「劣等な後輩の癖に随分生意気だな、カス共が。何様だ?」


「ナメんなよガキ共め!どの立場に立って私たちにそんな真似をっ」


「いい加減黙れこのゴミ女!もう喋るんじゃねぇ!」


やっと怒りの爆発が発生した。激怒した治子はもう容赦しない。


「なんだってっ」


「黙れって分かんないのかこのビッチ?! 音を出すな!!」


自分があんな馬鹿たち喧嘩したくないが、治子を全面支持している。

大きいスポーツ大会に招待されたことによる歓喜を台無しにするのを絶対許せないわ!


「てめえらに教えなきゃいけないことがある。良く聞け!」


大会の話でしょ。でもなんで?自分が招待されなかった。


「速報だが、艶佳と龍子が『第一回全日本少年スポーツ競争大会』というとんでもないほど大きいスポーツ大会に招待されたんだ。ガチな情報だ」


「は?何?」


「は?なんだあれ?」


尼子さんと葛目さんがショックを受けるより混乱していた。大会のこと自体を明らかに知らなかった。

あいつらが馬鹿なんでそれは想定内ですがね。


「...!」


でも上原さんの反応は違うだった。彼女が分かっていた。


「噓でしょ!そんなもん!」


それを知って随分焦った。見事に困っている表情を晒した。


「二人もフェンシングするために招待されたよ」


上原さん、顔の状態がますます深刻になった。


「嫉妬だね、これ。ダメダメだわ」


もう完全にオロオロしていた。ストレスが急に高まって行った。

尼子さんと葛目さんもそのヤバさに気づき、雰囲気をデスカレーションしようとした。


「止めて!」


「止めろ!」


でも言ったでしょ、治子はもう容赦しないって。


「上原さんよぉ、てめえも知ってるはずだ。艶佳と龍子は運動と武術が好きで、芸能以外にも才能がある。彼女たちと違って、てめえは演技と歌だけは上手。そっちのくそみたいな連れは下手くそ」


まあこれは確かにそう。上原さんは趣味があるとは聞いていない。あっちの二人もあるわけない。


「てめえらは哀れで弱い。本当に喧嘩したら間違いなくボコボコにされる」


これもその通り。尼子さんと葛目さんは年上の先輩なのにあたしたち5人より背が低い。それに上原さんも含めてちょっともアスレチックじゃない。


「くそビッチ二人、上原さんの連れだから偉そうな真似しやがるが、愛弓や椿姫や私が同様に艶佳と龍子の尻馬に乗ってたら偉そうになる資格がてめえらよりはるかにあるでしょが」


ぐうの音も出なかった。二人とも頭に血が登ってカンカンに怒っていたが、全部正しかったんで何の反論も出来なかった。プライドが散々潰れた。


「そしてあばずれ王女の上原、これでいい加減分かったんだな、誰がより有能って」


その誰って艶佳とあたしのことだね。


「ば...馬鹿な!」


上原さんは怒りで震えていた。精神的に傷つけられすぎてやけくそになった。

あたしの方を見た。自分の嫌悪感を丸出ししてあたしを威嚇しようとしたが、失敗した。こっちも毅然とした目で見返した。弱さを見せずに強く自分の意地を伝達した。逆に彼女が恐怖を受けた。


「く...つ」


こっちを見るのをもう耐えられず、艶佳の方も見た。しかしあたしよりも、艶佳に怯えるようになった。

艶佳の目にものすごい嫌悪が映っていた。彼女の血の赤い目は冷酷無惨だった。我慢の強い子なんで今まずっと大人しく対応していたが、もう隠してきた感情が全て外に漏れちまった。


「ひっ...ひーーー」


完全にビビッて揺れていた。遅い一歩で後退し始めた。尼子さんと葛目さんも同じだった。

彼女たちの恐怖は本物だったが、艶佳も正に本物の憎しみを発した。


もう一度頭を回して、愛弓と椿姫が笑っていたのを見た。二人ともこの光景を満喫していた。


「おやおや、どーした?怖いのー?」


言うまでもなく、治子はドS。


「いいか?てめえらこそ身の程・わ・き・ま・え・ろ」


無言で汗を大量かいていた三人、ストレスが多すぎて老けそうだった。あいつらは多分初めてこのような屈辱を受けた。醜い表情を見せながら重く治子の言葉を受けていた。

メシウマw


「さて、邪魔もんを置き去って行こう」


これからあの三人組を一目見ずに立ち去った。あいつらを後ろに残して進んだ。あんな馬鹿共を扱うなんて、時間が勿体ない。


いくつかの歩前進して、岸さんを通り過ぎた。


「おめでとう」


と静かにと小声で言ってくれた。

後ろの三人がこの小さな交流を気づかないためにあたしが無言で認識した。

岸さん、本当にいい人です。最適な時間が来ると必ず助けて上げる。




上のフロアで待っていた、艶佳とあたしが会う予定の磐城さんと田村さん。


「こんにちは、皆さん」


「こんにちは、皆さん」


「お疲れ様でした、磐城さん、田村さん」


まずは挨拶だね、いつもの。


「あれ?どうした?初回全日本少年スポーツ競争大会の件で川井ちゃんと雛田ちゃんとお話をするつもりでしたが、あなたたちももしかして...?」


「いいえ、同行しただけです。私たちが会話する間、外で待ちます」


とあたしが代弁した。


「へー、そうか」


「なら早速会議室に入りましょう」


やばい温度差だな...招待されなかった三人にちょっと理解を示そうとして平穏な反応をした田村さんとビジネスだけを気にしてすぐに仕事したい磐城さん。


「はい」


とりあえず艶佳とあたしが会議室に入った。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


「どうぞ、座ってください」


磐城さんが会議テーブルの周りにあったアームチェアを示した。

みんなが座った。


「では、話がこれから始まります」


「うん、こちらも楽しみにしています」


支配的なのは磐城さんの方だった。田村さんの方はゲストのような感じだった。


「主なテーマは二つあります。今日のミーティングはその二つのテーマについて説明し、協議するためです。エージェンシーの代理人として慎重にお話していただきたい」


推測してみよう。

多分開催までの練習とSNSに関するものでしょ。


「まず、スポーツ大会への準備についてです。我々のエージェンシーはお二人を最大限に支持したい。よろしければ大会の終了まで撮影しなくても良いのです」


半分当たった。


「フェンシングの練習をしたいならいくらしても良い。むしろ会社のお勧めです」


寛大だね。あたしはこれなら時間の全部練習のために利用する。


「聞きたいことや不満などがあるなら今言ってください」


こっちからは不満なんかない。少し首を横に振った。


「いいえ、全然ありません」


磐城さんはあたしの答えを何も言わずに容認した。


「で、雛田さんは?」


艶佳も同じく首を横に振った。


「ありません。逆にこの機会を与えてくれた会社側に感謝します」


「はい、これが口答なら決まりです。間もなく次のテーマへ移します」


こんなに早く決められたのは、エージェンシーがとてもいい案を出したな。すごく有能。


「次は宣伝についてです」


フフッ、両方とも当たった。


「私が話していただきます」


と田村さんが知らせた。艶佳とあたしがそれを聞いて頷いた。


「今朝は磐城さんと電話で話しました。最初、教えられたのは雛田ちゃんの招待のことだけでしたが、カッコ良く宣伝する方法を考えて、磐城さんと共に雛田ちゃんと協議したかった。川井ちゃんの招待のことも知った後、さらに良いアイデアが思いついた」


そのアイデア、知りたいな~。


「磐城さんに既に伝えましたが、すぐあなたたちにも伝えていきたいと思います」


どうぞどうぞ、聞き耳を立てている。


「はい、伝えてくださいね」


「では、良く聞いて想像してくれ。とても印象的な絵になりますので」


期待しているね。


「川井ちゃんと雛田ちゃん、お互いに向いて立っている。左側に川井ちゃん、右側に雛田ちゃん。でも見られる姿は腰まで、その下はフェードアウトしている。両方は剣を持ち、剣先でお互いの頭を指している。防具を着けているが、マスクを被っていない。最後に、表情は冷静でストイックですが、気合が入っているようにも見えている」


カッコ良すぎる!なかなかいいじゃないか!


「で、どう思います?」


「素晴らしい絵です!すごいクールな広告だと思います!田村さんの描写を聞くだけで気合が入って来たぁ!」


興奮して、熱血だった。今すぐ勝負したくなったわ。


「早くて直球。いい評価良かったな、川井ちゃん。雛田ちゃんは?」


「龍子さんと同じ気持ちです。良い意味で血が湧き上がってきます。是非こう宣伝して欲しい」


でしょ?


「これは結構ですね...」


ほとんど全員がハッピー。後もう一人。


「磐城さん?」


「皆まで言う必要がないようです。皆が満足しているならば、会社のマーケティング部に強くそう勧告します」


よし、全員同意だ。


「ありがとうね、助かります」


全部決められたな。こんなに早くも。


「こちらからは伝えるべきことはもうありません。二人は聞きたいことありますか?」


別にないが、久米くんと会うために早く家に帰って着替えて化粧したい。


「ありません、結構です」


「同じく」


艶佳もなかった。ホント助かったわ。


「では、この協議は終了です」


去る前にお辞儀をした。


「失礼します」


「失礼します」


「バイバイ」


これで艶佳と私は外に出た。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


「ねえ、どうでした?」


「何を話した?」


と聞かれたが、歩き去りながらこう返事した。


「艶佳に聞け。あたしが忙しくて帰らせてもらう」


「へえ?どこ行く?」


「彼氏に会いに」


「えええ...これズルいわ~~。ついでにボーイフレンドさんにも甘い言葉を浴びせられる」


「これが行っている理由なんですよ」


もう一度振り向いて幸せな微笑みを見せた。


「参ったね...」


「楽しい時間を」


友達の中でボーイフレンドがいるのはあたしだけだが、嫉妬なんてはない。お互いを支え合いている関係だ。


「ありがとうね」


そして一人で離れた。


///////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////


車で家まで運転され、着替えて化粧して、それからレストランまで運転された。

時間に関しては余裕があって、店の前で久米くんを待っていた。


で、彼が来た時


「こんばんは、久米くん!」


と彼に嬉しそうに声をかけた。


「あ、こんばんは、川井さん」


と返事された。


「すごい格好ですね」


と褒められたも。気に入って嬉しいなー。


「そう?ありがとう」


「美しいスタイルだよ」


今着ている服は素肌が良く見られる。

上は白い長袖Tシャツ。腕は素肌が良く見られないが、腹と胸は見え見えだ。このTシャツはきつくて短い、胸の下は全く覆われていない。それに谷間がすごく強調されている。Ⅴラインにフリルがある。そして裾がとても細いメタルの輪っかのチェーンで青いジーンズのベルトループと繋がっている。


「流行りのスタイルにもなれるくらいだ」


「そうかもしれんね」


とりあえず高く評価して嬉しい。


「あの、話を中に入って続けようか?」


「ええ、そうしよう」


久米くんがその次ドアを開けてくれた。


「レディーファースト」


なんか古すぎる決まり文句だが、好きな人がやってくれたらやっぱりロマンティックになっちまう。


「ありがとう」


そうさせてもらいますね。




いいテーブル見つかった後あそこに座った。ウエイターが来るまでさっきの話を続けた。


「さあ、この前会った時以降、気分はどう?面白いことあったの?」


「いっぱいあるよ、気分もいいし。撮影が色々楽しかったし、それ以外の日々も結構楽しかった。でも一番面白いやつは今日の話さ。聞いたら絶対驚くでしょ」


「へえ...良かったんじゃないか、色々楽しかったんなら。今日の面白いやつって、知りたい気がする」


ここは熱心に伝えたい、そこは話を知りたい。カップルのように似合っているね!


「あのさ、第一回全日本少年スポーツ競争大会というイベントのこと、聞いたの?」


「聞いてはいるが...ちょっと、そういう流れになるのか」


驚いたな。でもなんか足りないようだ、あたしにとって。


「どういう流れ?」


彼はもう分かっているはずだが、こっちはもうちょっと直球に言わずに遊びたい。


「参加するために招待されたんでしょう?それ以外は考えられないでしょう」


「どうしてそう考えているの?」


直ちに分かったが、これは早すぎる。もっととぼけるわ。


「招待されなかったらなんで持ち出す?そもそも予測の選択肢は少ない」


...効かなかった。相変わらずロジカルすぎるね、久米くんは。

もっと期待していたわぁ...失望していなかったが、ため息ついた。


「...はい、その通りです。じゃあ、分野を当ててみな」


「あれはフェンシングか剣道でしょう。また、選択肢は少ないぞ」


それはそうだが、結局話が思ったほど面白くなかった。


「ようこそ、お客様。ご注文はいかがでしょうか」


ウエイターが来た。しばらくお話を止めて注文する時だった。


「飲み物としてミネラルウォーター、食べ物としてカニをお願いします」


「同じくミネラルウォーターとマグロをお願いします」


「かしこまりました。少々お待ちください」


注文を早くて受け取ってすぐに去った。


「でもまあ、何よりも偉いもんだ。それ出来る人が少ないね」


「ええ、結構少ないでしょ。でも、親友の艶佳も招待されたよ。奇遇ですね」


「そうか。これは面白いなぁ。優秀な娘が二人も近くにいて、お互いの知人であることはなぁ」


「フフフ、知人?何言ってんのよ、友人の違いでしょ?知人って足りないわよ」


久米くんとの話はいつだって常に面白いわけがないが、今のように両方とも笑ってて楽しい会話もたくさんある。だって彼は一流の口達者、単調やつまらない話から楽しい話へ転換することが出来る。


「ハハッ、そうかもしれないねー。でも親友であることにとって、ライバル関係はちょっと邪魔なのかね?同じ若い美人女優だし、剣士でアスリートとしても今日からライバル意識が強めたはずですが」


「いいえ、そんなんじゃない。親友とライバルの立場は相容れないわけじゃないでしょ」


「しかし、勝負したらどうなる?」


「勝った者が勝つ、それだけ。あれからも友達であり続ける。負けたんで恨むわけない」


一時的に冷たくなっちまうかもしれんが、関係が断たれるわけが決してない。


「なるほどねー...そうなるといいでしょう」


「大丈夫さ。艶佳との親交がふっかいんで」


「良い気持ちでしょう、深い友情を信じること」


その通り。身近な人との『絆』を大切にしている。


「そうなんですよ。多くの人々と親しい関係を築いて来て、それを今維持し、深めている」


「この僕は?」


と久米くんが自分を指差し、緩く細めた目を見せて薄笑いを浮かべながら尋ねた。

ちなみにその表情、素敵だな。


「久米くんとの関係は特別だし、将来にわたってもっと深めたいし、長く維持したい」


出来るなら永遠に。


これを聞いた久米くんが満足感たっぷりな顔をした。


「良い響きね、非常に」


「お互い様です」


あたしも幸せそうに笑った。

やっぱり久米くんは女との喋り方が良く出来ている。


少し待っていた後、注文が届いて来た。まず飲み物、数分後食べ物。


「お待たせいたしました」


食べ物は旨い匂いしてきた。


「ありがとうございました」


カニを久米くん、マグロをあたしがもらった。


「いただきます」


「いただきます」


ようやく食べ始めた。


「いやー、たまんねーなー。シーフードって最高、旨すぎる」


久米くんには海の幸は何よりだ。あたしは魚の方が好みだが、カニも結構美味しい。

好きなもの食べている久米くんはいつも素敵で幸せな顔をしている。


「美味しそう。あたしも食べたくなっちまう」


「そう、すごく美味しいんだ。残念ながら、これが一番好きであるズワイガニだ。一片も譲らないよ」


「ならあたしもこのマグロの一片も与えないわ」


「別に要らない。どうせマグロなんかより何倍も旨いなのはサケだ」


「取り消せよ、今の言葉」


「断じて取り消すつもりはない」


「...」


「ヘヘヘヘッ、面白かったな」


「フフフッ、確かに」


そういう機会があれば、細かいものについて遊びの議論をする。こうやってお互いの意見の違いを軽くからかうの。


「ところで、久米くんも面白い話あるの?」


話題を変えた。あたしは自分についてたくさん話したし、今いい飯を食べながら久米くんのことについて聞きたい。


「まあ、あるんだが、勿論川井さんの話ほど偉くない」


そんなこと言わなくても


「気にしないで」


「はい...ええっと、つい最近東京大学に奨学金を与えられた。おかげで授業料払わなくていいのさ」


東大か!全国一流の名門大学じゃん、何が偉くない!


「何言ってんのよ、すごいじゃん!」


「だが、あまり個人に限られすぎて、川井さんの全日本少年スポーツ大会への招待みたいに話題にならないでしょう。川井さんの得たものは、はるかに光栄が高いでしょう」


言っていることが一利あるんだが...


「それはそうかもしれんが、授業料免除って十分有用でしょ?人生が大きく変わるし、成功の証明です。それに、いつから目立ちたくなったの?」


久米くんが自分にはあまり注目されて欲しくないタイプです。『ある程度』は良くて望ましいが、それだけ。


「だって、川井さんが素敵すぎて比較したくなったんだよ~。川井さんに比べると僕が劣っているじゃないか」


完全に甘い口でお世辞、分かりやすい。でも本気で言ってて気持ちいい。もっと言え。


「まあ、分かった分かった。でもね久米くんもとーっても素敵だよ。劣っているとか言うな、あたしと付き合うには相応しいんでね」


さっき彼が素敵な笑いを見せたが、今度あたしが彼を見てロマンティックに微笑んだ。


「ヘヘ、ありがとう。その意見は僕にとっていい響きだ」


空気の甘さは耐えられない。


しかし、その次の思いはちょっと空しかった。


「でも、それで来年から東京で暮らすようになるよね?」


「そうですが、どうした?離れると思ってんの?」


「思っているよ」


「違うよ。川井さんも来たら問題ないでしょう」


とあたしに勧めた。こっちはちょっと驚いた。


「ちょっと、何で急にこんなこと言ってんの?まだ考えていなかったし、今すぐ賛成しても準備が出来ていないわよ」


「でも、川井さんは女優でしょう?いつか東京に行くのは常識じゃないのか?」


「そうよ。しかし今はまだ早い。ここのスタジオが好きだし、まだ数年間ここにいたい」


「確かにここのスタジオは質が良い。だが大体若い女優を育てるためにあって、それと静岡にはあそこしかない。東京には同じレベルのスタジオは山ほどあるはずだ」


「言っていることがロジカルですが、ここの居心地が良すぎる。あたしの大事の友達もここにいるし、彼女たちと共に成長し上昇したい。東京に必ず行きたいが、それは恐らく数年後の話です」


「なるほど...」


あたしの答えに彼が落胆した。


「一緒に住もうと思って、東京でも川井さんならすぐに成功できると思って大丈夫になると勝手に考えてしまったな」


ぐぬぬ...何これ!

一緒に住もうって、超ロマンティックで誘惑的だ!そして正直に説明している彼はとても断りにくい。

考え直させやがって...


「...参ったなぁー...考え直してみるかな」


「ちょっとだけ魅力的だと、やはり思っているね」


知っている!

断ることが難しいのが分かっててわざと言っている!


「この提案の一番のメリットは、知らない大都市で二人とも成功するために努力することを煽る環境だと思っている」


正解に聞こえる。

あまりにも誘惑的で汗をかいちまった。


「君を無理矢理納得させようとしていない。ただ、成功と上昇の目標は僕たちの共通点で、それに関するメリットを指摘したい」


暑い...暑すぎる!

結局のところ久米くんの言うことは正しい。その上ロマンスの一面もある。どんどんここで決めたくなった。

それに成功と上昇の部分を語った時久米くんの目が輝いていた。久米くんとね、初めて会った日に夢と努力について話したことによって付き合い始めた。彼はあたしのように、自分の未来のビジョンがあって全力でそれを実現させようとしている。平均的な人に比べてかなりの計画性のある努力家だ。

その思いをして、魂の炎が再燃した。


久米(くめ)輝貴(てるき)、当然ながら多忙。成績優秀で常に計画立てて戦略的に行動している。自分の未来のビジョンは最優先で、それを実現させるために情報を徹底的に調べて、最も利益を得られるように人脈を築いている。

彼のビジョンは名門大学を最良の成績で卒業し、中級大企業にエリートとして入社し、即座に高い地位をもらって勤めること。その高い地位は副社長のすぐ下の幹部。これで高い給料をもらう上、あまり目立たない。こうやって40歳まで働いてお金をたくさん集めて、その後5年間副社長やってもっと稼ぐつもり。

そして40第半ばになって退社し、衆議院に挑む。働いていた間築いてきた人脈を使って20年間くらいまで衆議院議員であって、それから後10年間くらい参議院議員になる。最後に政界引退してから一生集めてきた大金で豊かに余生を過ごす。

既に詳細に計画立てている。


「いいわ!もう一度深く考える」


「ヘヘ、良かった」




程なくして食べ終わって、勘定を支払ってレストランから出た。それでディナーが終わった。


「ああ、美味しくて楽しかった」


「そうね」


色々面白い話をしてきたな。情報が多かった。


「近々また来ましょう」


「賛成です」


これだけ時間が経ったら楽な話になり、久々に会ったら気分がさらに良くなるね。言うまでもなくまた会いたくなるさ。


「じゃあそれまでには頑張りましょう」


「はい、頑張って行こう」


会い続けるのと同様に夢を果たすために頑張り続けている。愛情と同じくあたしたちを繋ぐもんさ。


それで


「久米くん、車を呼びますよ。一緒に乗って欲しいの?」


「結構です、歩いて十分」


「そうか」


共に時間を過ごすのもこれまでか。少しだけ延長したら良かったのに。


「でもね、明日多分メッセージ送るので、言いたいことがあるなら聞くよ」


まあ、ないよりはマシだな。


「じゃあ、行くよ」


「またね、久米くん」


「またな」


見送りに二人がもう一度近寄って抱きしめた。

...緊張したわ。


あたしたちはな、気が良く合っている。しかし体に関しては、まだまだです。手を繋いで歩いたり、抱きしめたりするくらいで頬が赤く染まっちまう。

いつ大きな進歩するか、まだ知らない。


「バイバイ」


「バイバイ」




久米くんが去った後、呼んだ車が来て、あたしを家まで運んだ。


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最高の一日だったが、そろそろ終わりが来てあたしが家に帰った。


両親に迎えられた。


「こんばんは、龍子!」


「こんばんは」


今一番したかったのはシャワーを浴びることだった。一回ちゃんと体を洗い、その後ゆっくりリラックスするつもりだった。


あたしの人生は、仕事と義務が色々で、ほとんど常に忙しい。でも休める時間には休むべき。

それはあたしだけでなく、みんながやったら良い。だって今のように一連の大きな出来事が多発したら、人生が間違いなく多少慌ただしくなる。


運命を信じていないが、これからは楽しみ。賑やかしくなりそう。それを歓迎している。勝ち続き、成功し続き、上昇し続き、名をなし続き、パーフェクトな一生を生きたい。

努力さえしたら、そんなエゴが悪いのか?

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