絶望の地下室
ガダーヴェレヴァルト編が終わりに近づいています。
魔王軍幹部は一体どれ程の強さなのか?
楽しんで読んで頂ければ幸いです。
カダベルとモルテとの戦闘を終えてから早や1日、何度かのネクロマザーとの戦闘をしたが、あの姉妹程ではなく難なく倒すことができた。
そして、最奥へとたどり着く。かなり古い洋館がある。かなり大きなものだ。
「こりゃ探検が捗りそうだな」
ガウェインがぼやく。洋館の窓に髪の長い女性の人影が見えた。
「今の、見ましたか?」
ガレスが訪ねる。みな一同にうなづく。
「とりあえず、あそこまで行ってみようか」
そして4人は洋館へと入っていく。暗い、4人が中に入ると扉が勝手に閉まった。何も見えない。
マーリンが魔法を駆使し光玉を出す、しかし、自分たちの姿がやっと見える程度の光量しかない。
「マーリン、有難いんだが…そのもう少し何とかならないか?」
アーサーがマーリンに問いかける。
「し、仕方ないだろ!今の魔力じゃこれが限界なんだって!」
「小さくなってからお前ほんとに使えないな…」
「なっ…そんな言い方しなくたっていいじゃないか!」
マーリンとアーサーが喧嘩を始める寸前で洋館に声が響きわたる。
「オホンッ、ようこそ私の洋館へ、ここまで来れた人間は久方ぶりね。さぁ、奥へどうぞ」
すると、通路に明かりがともった。
蝋燭の火がゆらゆらと揺れ、不気味さを増している。
4人は声に従うまま奥へと進むことにした。
ある程度進むと十字路になった。1つの道だけが明るくなっていた。
「これ、罠だよな?」
アーサーが声をこぼす。
「しかし罠だと分かっていても退路がない以上進むしかなさそうですね。」
ガレスが返答する。4人はしぶしぶ明かりの点いている通路を進んでいく。
何度かの分かれ道の後、下へ降りる螺旋階段にたどり着く。ここを降りるしかないらしい。
4人が一番下まで降りると大きな扉が照らされていた。扉の前まで来ると再び声が響いた。
「さぁ、どうぞ中にお入りになって。フフフフフ」
扉が音を立てて内側へゆっくりと開く。4人は扉が完全に開いてから中へ入った。
中に入るとそこはアルボルの訓練場とよく似た場所だった。しかし、薄暗く天井が低い。
4人は、おいおい、やめてくれよ?と思った。
「ヨウコソ、私の食堂へ!さぁ私の子供たち食事の時間よ!!」
地面がモゾモゾと盛り上がる、そして一斉にゾンビとスケルトンが現れる。
これまでのネクロマンサーやマザーとは比べ物にならない程の量が現れる。
「こ、これはまずいんじゃないかな?」
4人が部屋から出ようとしたときすでに扉が消えていた。閉じたのではなくそこに扉は存在せず、壁になっていたのだ。
「くそっ、逃げ場がない!やるしかない!」
3人は剣を抜き構える。そしてアーサーがマーリンに指示を出す。
「マーリン、退路を探し出せ!入ってきた以上出ることもできるはずだ!」
「あぁ!わかった。戦闘は任せるよ!」
マーリンが扉のあった場所を調べ始める。3人はそれを守る形で戦う。
次々に切り伏せる3人だが、これまでの疲れと絶え間なく現れ続ける敵に3人の体力は限界を迎えつつあった。
いかがでしたでしょうか?
次回のななてんは!絶体絶命に追い込まれた4人はこの窮地を抜け出せるのか!?
そして、洋館の中に見えた人影は一体?
次回も読んで頂ければと思います。