獣雪山
いよいよ、今回から雪山に乗り込みます。
最後まで読んで頂ければ幸いです。
獣雪山、そこは極度の吹雪とその山に住み着く獣宿しによって支配されている、人並みの人間では踏破はおろか、近寄る事すらできない危険な山である。
そんな山を登る1頭のマンモスが居た。イラーバタである。
その背中には6人の男たちが乗っている。
「山頂まであとどれぐらいだ?」
アーサーがイラーバタの頭で舵をとるディゾに聞く。
しかし、ディゾの返事はなかった。
イラーバタが次の一歩を踏み出し揺れた時、ディゾが倒れ、イラーバタを落ちていく。
「ディゾ!ロウ、舵を頼む!」
アーサーがディゾを追い飛び出す。それと同時にロウが何とかイラーバタを止める。
ディゾを抱きかかえアーサーがディゾの名前を呼ぶ。
しかし、ディゾは返事ができない程衰弱している。全身から汗を噴き出していた。
額に触れると普段では考えられない程熱い。急いでマーリンを呼ぶ。
「マーリン!ディゾの様態がおかしい!」
マーリンがイラーバタから降りてディゾの様態を確認する。
「これは神経毒なんだろうけど、それにしては回りが早すぎる…」
マーリンがブツブツと言っているとアーサーが問いかける。
「治せるのか!?治せないのか!?」
「ロウ、この辺りで安全な場所はあるか?」
マーリンはイラーバタの背中に魔法で自分と2人を運びながらロウに聞く。
ロウは少し考え一つ思い浮かぶ。
「今じゃ獣宿しの巣になってるかもしれねぇが、一か所ある事にはある。」
「そこは安全と言えるのか?」
ガウェインが疑問をこぼす。しかしそこしか無いと言うロウに従い、その場所まで行くことにする。
ロウが何とかイラーバタの舵を取り、その場所まで移動する。
「ここだ。中を確認してきてくれないか?」
到着するとそこは小さな洞穴だった。ロウの指示に従い、ガウェイン、ガレス、アーサーが洞穴の中を確認しに行く。
中には何もおらず、安全だとマーリンとロウに伝え、たき火を起こし、そこでディゾの回復を試みる。
マーリンがディゾに対し自作の薬を飲ませる。
楽になったのかディゾの汗が徐々に引き始める。
マーリンの看病により、翌朝ディゾの意識が戻る。
「ここは…俺はどうしたんだ?」
マーリンが状況を細かく説明する。ディゾはそれを聞いて何かを思い出したかのように話し始める。
「そういえば、鞍の横に何か虫っぽい何かが居たんだよな…それから記憶がないような…」
それを聞いたマーリンが鞍のあたりを調べる。しかし、そこには何もなかった。
何もわからないままだが、もう一晩その洞穴で休み、翌朝山頂を目指し再び上って行くのだった。
次回のななてんは獣雪山の山頂に到着します。
山頂には一体何が!?そしてディゾを襲った謎の毒の正体は?
次回も読んで頂ければ幸いです。




