森の女王
さぁアルボル編、最後の戦闘です。
魔王軍幹部の実力ちゃんと書けてるのか心配です。
楽しく読んで頂ければ何よりです。
襲い来るアンデット達を次々と切り伏せる3人だったが、ここまでの疲れが確実に3人の体力を奪っていた。
「くそっ、キリがないぞ!マーリンまだか!?」
アーサーが不満をこぼす。
「ごめーん、開き方分かったけど、魔力足りないから開けないや☆」
「おいっ!」
「ふざけんな!」
「あきらめんな!」
珍しくガレスまでもがマーリンを罵る。
「そこまで言われても、できないしなぁ…」
マーリンがしょぼくれて居ると、部屋の横の壁が轟音と共に吹き飛ぶ。
「皆さん、こちらです!」
そこには転生したばかりのアーサーとマーリンを助けてくれた、片腕の旅人が居た。
4人はどうにかそこまでの道を切り開き外へ出る。どうやら洋館の裏側らしい。
「まったく、強引だな君は…でも助かったよ。ありがとう」
マーリンが礼を述べた。
「いえいえ、皆さんがあちら側に加えられる前に、お助け出来てよかったです。」
アーサー、ガウェイン、ガレスは全くだと頷いていた。マーリンは苦笑いを浮かべるしかなかった。
「とはいえ、まだ脅威は去っていません。やりますよ皆さん」
マーリン以外の4人が一様に構える。
「まったく、何てことしてくれるわけ?そもそもこれ私たちに対する裏切りじゃないの?」
空から杖を持った女性が下りてくる。
「いいえ、元々私はこちら側ですから。この戦力差は流石にあなたでも厳しいのでは?ヴィヴィアン」
片腕の旅人が答える。
「それはどうかしら?試してみる?ともかく、裏切り者はここで死んでもらいましょう!」
洋館が形を変え始める。そして辺りにも次々とアンデットが出現する。洋館は大樹ほどあろう大きさのゾンビへと姿を変えた。
「マーリン、火の魔法を使えますか?」
片腕の旅人が小声で話しかける。
「焚き火を起こすぐらいなら使えるけど?」
「それで十分です。松明を1本用意しておいてください。」
わかったと合図をしてマーリンは手ごろな木の棒を探す。
「お話は終わったかしら?ならこちらから行くわよ!!」
大型のゾンビが腕を振り下ろす。4人はそれぞれの方向へ回避し、ゾンビ、スケルトンを両断しながら移動する。しかし、倒したところで次々と現れるアンデットにはキリがない。
その上、大型のゾンビが味方も巻き込んでの大ぶりな攻撃をする。森に突風が吹き荒れる。
そんな中マーリンが松明を片腕の旅人に手渡し火をつける。
松明を持った旅人は大型のゾンビに近づき、ある一点を狙い松明を投げつける。
「皆伏せろ!!」
松明が当たると同時に大型のゾンビが大爆発を起こした。大型ゾンビの傍を浮遊していたヴィヴィアンはその爆風に仰がれ地面に落下する。
「今です!ヴィヴィアンにとどめを!!」
アーサーが走り出していた。殺されるのを防ごうとアンデットを自分の周りに配置する。
しかし、一歩遅れてスタートしていたガウェインとガレスが一掃する。
アーサーがヴィヴィアンの胸めがけて剣を深々と突き刺す。
「ギャァァァァァァァァァァァァ」
けたたましい叫び声と共にアンデットが一斉に崩れれる。
ヴィヴィアンの体がみるみるとしぼんでいく。
乾ききったヴィヴィアンの死体から剣を振り抜く。地面に落ちた死体は砕け散り、鍵型の結晶がその場に落ちた。
アーサーが剣を鞘に納め、それを拾い上げる。そして皆の無事を確認していく。すると一つ異常があった。
「なんだい?そんなにじろじろ見て…僕に何かおかしなところでもあるかい?」
マーリンだ。マーリンがこの世界に来る前の姿に戻っているのだ。
「自分の姿よく見てみろ…お前おっきくなってるぞ…」
マーリンは自分の姿を確認する。
「えっ、おっ、やったぁぁぁぁ、元に戻ったぁぁぁ」
マーリンはその場で小躍りしていた。それを見た4人も嬉しくなり、肩を組み勝利を噛み締めた。
次回のななてんは、いよいよ第1章の完結になります。
そしてついに片腕の旅人の正体が…
お楽しみに!!




