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いつかこの場所で  作者: 微温湯
6/7

十円玉

登場人物

mimishipe : アイドルグループ

ミオ: mimishipeの中心的存在。連絡が取れない。


スーツ男(大道) : mimishipe のプロデューサー。

白メガネ(山本) : 坂谷と飲んでる人。カリン推し。

十円玉(坂谷) : 山本のツレ。上田の仲間。

ママ : スナック馨 のママ。

紗都 : スナック馨で弾き語ってる少女。

上田 : 居酒屋上田の大将。


綺麗なフォームだ。この男、今まで何回も土下座してきてるな。いや、そんなことはどうでもいい。


隣にいるママも、山本も、呆気にとられたのか声を発さない。

「おい、お前立てよ。」

俺はいてもたってもいられず、スーツの男の腕を掴んだ。


「す、すみません。」男がゆっくりと立ち上がる。紗都が不安気な顔を覗かせているのを、俺は見逃さなかった。


「おい、お前紗都が怖がってんだろ!ふざけんなよ!」

苛つきを隠せず、俺は噛み付くように言葉を吐き出す。

男は、誰にも視線を合わせないまま、ごにょごにょ何か言い始めた。


「本当すみません。僕、実はあるアイドルグループを育成していて………ごたごたでメンバーが欠けちゃって………この娘なら、いける気がしたんですけど………そんな訳ないですよね。ごめんなさい。あの、気にしないでください。今日はもう帰ります。」


「おい待て!」

そう言って、勝手に去ろうとしたスーツの男の胸ぐらを無意識に掴んでしまっていた。


「お前もう二度とその面見せんな。紗都になんかしたら俺が許さねえから。」


男の体が小刻みに震えているのを感じるのと

上田が店に入ってくるのは同時だった。


「え、坂、お前…なにしてんの?」

上田のその一言に、俺は手を振りほどく。


「大丈夫ですか?」上田が駆け寄ったとき、男はボソッと言った。

「俺、もう帰るので、紗都ちゃんの返事………返事だけ聞かせてもらえませんか?」


紗都は、歌い始める前と、同じ目つきでこちらをじっと見つめていた。




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